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ハウルの動く城
なるほど。面白かったよ。うん。
シンプルなラブストーリーにものすごい映像の贅肉をつけた、ジェットコースターお伽噺。
いちお、感想・コメントしていきますね。

①「老婆になる意味があまりない」ように見えた。主人公のソフィー自身、全くと言っていいほど堪えていませんがな。「恋する少女、姿は老婆」というハンデも、めまぐるしく若返ったり年老いたりするためにさほど強いインパクトを与えないまま解消されてしまうし。結局うやむやにされた感が強かったです。

②ハウルのキャラがちょっと弱い気がする。謎の貴公子ソーサラーという漠然としたイメージから大きな揺さぶりのないまま、話が進行してしまった。目を奪う派手な映像の奔流によって人間描写がすみっこへ追いやられていた感じ。

③要約すると「呪いをかけられた王子を恋する娘が救う話」ですね、これは。それ以上でも以下でもなく。やたら難解といわれるのは、映像に幻惑されてしまうから?

④「色が明るすぎ」。これは好みの問題だけど。昔のジブリアニメは画面がシンプルなのであまり気にならないんですが、最近、ひどくごちゃごちゃした画面が多くなってきたのでかなりどぎつい感じです。もっと地味な色で描いて〜……。

⑤絵、そのものはすばらしい。というか、無駄にすばらしい。
あのさー、この半分の作り込みでいいから、二倍の時間にするか、二本作るかしてくんない?とか思った。半ば本気で。もちろん、街や城の描き込みはすごいですよ。でも、ゆっくり風景を眺めたくても、ほとんど一瞬で流れてってしまうんだから。いくら描き込んだって見れねーっつーの。

⑥空襲シーン(゚∀゚)!!

総評は「ビジュアル先行、詰めこみすぎ」ってとこ。これよりは「もののけ姫」の方が好きかな。

あと、最近の宮崎駿作品には「欲深な者が富や力を失ってよき存在になる」というパターンがよく見られます。「カオナシ」や「荒れ地の魔女」がそう。単純な疑問なんですが、いったいどうしてあんなにこだわってるんだろう?もし「人は本来善であり、欲は悪なのでいさぎよく捨てれ」と言いたいだけだったとしたら、なんだかなー。
by umi_urimasu | 2005-01-05 12:13 | アニメ・マンガ


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