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「ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド」4巻 環望
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a0030177_2218722.jpg最新巻です。えろかったっす。

この作品、吸血鬼特区の設定が秀逸だということは前回も言いましたが、裏では吸血鬼の派閥同士の政治的暗闘が行われていたりして、ドラマにちょっとヨゴレ系の味わいがあるところも僕はかなり気に入っています。あまりいいたとえが思いつかないんですが、言うなれば「ゴッドファーザー」とか日本のヤクザ映画なんかがもっているような「奇麗ごとだけでは何も解決できない」渡世の非情さというか。あるいは「理論武装しない銀英伝」風味と言ったらいいのかな。
ヒーローアクション系の作品にこういう要素を持ち込むかどうかという選択は、おそらく書き手にとってもかなり重いものでしょう。環望、よくやったとほめてやりたいところだ。ブロリー風に。

アキラや由紀の前では屈託のない笑顔を見せるミナ姫も、ヴァンパイアの女王としてふるまう時には冷徹非情、ほとんど別人といってもいいほどに変貌します。政敵を脅迫するために子供を誘拐させるくらいは躊躇なくやってのけるし、己に背いた配下はいくら哀れげに命乞いされようとも一刀両断。あの強烈なギャップに魅せられて「バンド」のファンになったという人も少なくないのでは。

ただし、それでも娯楽作品としての支配色はあくまでヒーローもの、そしてプラトニックな恋愛劇の方で、ここは揺らぎません。黒すぎず白すぎず、ちょうどいいライトグレーという感じになってます。このへんのバランスも見事だなあと。

あと、意図してのことか偶然かわかりませんが、1巻では現代吸血鬼政争、2巻では学園ホラー、3巻ではテロ阻止作戦というふうに、一巻ごとに異なる趣向の話を展開してくれているのも個人的にはうれしいところ。第4巻では、ヴァンパイア三支族をたばねる三人の大公がミナ姫との婚姻権をかけた殺人ゲームを提案してきます。それぞれがひとりずつの刺客を差し向け、アキラを殺した者の主人がミナ姫の夫になるというもの。なにやら話が忍法帖がかってきました。もちろんミナ姫が賭けるのはアキラの勝利です。でもいろいろあって苦戦してます。次巻、アキラの真の覚醒に期待。主人公のくせに存在感薄いとか言われないためにも。

単行本おまけ漫画は本編中でのミナ姫のジョークの真相についてでした。コミックフラッパー公式ブログに画像があったのでリンク張っておきます。ヴェラの一発芸のカットね。しかし、これを本編に入れれば確実に人気につながるはずなのにそうしてないのは、客受けのいい萌えよりダークな雰囲気重視というこだわりのあらわれなんだろうか。個人的には浮わつかない作風を守ってくれるのは嬉しいんですけど、好きな作品なのでセールスも伸びてほしいしなあ。微妙なとこ。

(追記)
映画「ブレイド」再見。吸血鬼たちが天井のスプリンクラーから噴き出す血のシャワーを浴びるシーンあり。「バンド」1巻のスティグマはこれにインスパイアされたのかも。

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えこP降臨。いったいなんなんだ今週は。グランドクロス完成か?

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by umi_urimasu | 2008-01-31 22:57 | アニメ・マンガ | Comments(0)
「ダイヤモンド・エイジ」ニール・スティーヴンスン
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a0030177_22112080.jpgついに、と言うべきか。今さら、と言うべきか。少し前にウイリアム・ギブスンの「ニューロマンサー」の映画化が報じられました。心は千々に乱れども、とにかくやっちまってくれい、というのが正直な気分です。子供のころから幾度となく夢にみた、「空きチャンネルに合わせたTVの色」の空の下に広がる千葉シティの風景。きらめく無窮のサイバースペース。中世の迷宮じみた軌道衛星都市。なんだかんだ言っても、やっぱり本音はあの世界をこの目で見てみたくてしかたないのです。
しかしいざサイバーパンクを映画にしようとすると、記憶屋ジョニイが「JM」になっちゃったり攻殻の子がマトリックスになっちゃったりと、なかなか期待通りの尖ったピカレスクに仕上がってきてくれないのも確か。なのでどうしても楽観的にはなれない。そういう複雑な気持ちが、「とにかくやっちまってくれ」という投げやりとも取れる反応となって表れるというわけで。

a0030177_2254312.jpgまあそんなヨタ話はおいといてですね。ニューロマンサー映画化と聞いて久しぶりに軽くサイバーパンク方面のスイッチが入って、えいやと選んできたのがこのニール・スティーヴンスン「ダイヤモンド・エイジ」です。読み始めてみたらこれがまさに欲していた通りの代物で、もうウハウハムヒョヒョといった感じでございまして。やれやれ。その話をいたしましょうか。

まずカバーには「『ニューロマンサー』の“近未来”に『ハイペリオン』の“叙事詩”をリミックス」という叩き文句。でも前半を読んだかぎりでは、たとえにハイペリオンというのはちょっと違うんじゃねーかなという気もしました。もしかしたら後半でハイペリオンぽくなるのかもしれないけど。
僕が思い浮かべたのは「モナリザ・オーヴァドライヴ」+「ディファレンス・エンジン」+牧野修の「傀儡后」、という取り合わせですね。ギブスン黒丸訳ほどの言葉の鋭さはなく、ストーリー展開もやや鈍重な印象なのですが、その代わりに膨大、雑駁、グロテスク&カオティックなテクノカルチャー描写が呆れかえるほどゴテゴテと盛り込まれていて、舞台となる世界の解像度の高さがハンパじゃない。この物量攻撃的スタイルが「傀儡后」っぽいと感じる所以です。いや、「っぽい」どころか、これに比べれば傀儡后がかわいらしく見えてしまうほどの凶悪な装飾過剰ぶりです。こうした情報過密な小説が好きな人にはそれこそウハウハな作品でしょう。逆に、そんな趣味のまったくない人にはかなりきついかもしれません。近未来テクノジャーゴンの奔流を200ページほど耐えしのぶことができれば、世界観が大方把握できて一気に読みやすくなってくるんですが。

時は21世紀なかば、場所は上海。物語の発端は、新舟山の都市国家に属するナノテク技師が、さるネオ・ヴィクトリア貴族の依頼をうけてとある発明品を生み出したことでした。彼は愛娘のためにその品の違法コピーを作ろうと画策し、貴族からも当局からも目を付けられてしまいます。彼を巻き込んで展開する陰謀劇と、貧民街に住む幼い少女の成長物語にからんで、いくつもの勢力、さまざまな登場人物が入り乱れ、複雑なドラマを織り上げていくことになります。

そして、その劇中でもっとも重要な役割を果たすキーアイテムが問題の発明品、〈若き淑女のための絵入り初等読本〉、または単に〈プライマー〉と呼ばれるものです。教育用インタラクティブ・デバイスとしての驚くべき能力を秘めたこの発明こそ、まさに科学が生んだ「魔法の本」。これはSF的にも物語的にも非常に魅力的な存在で、このガジェットのアイデアなくしては本作のヒューゴー&ローカス両賞受賞もありえなかったのではないかとすら思えるほどです。

この〈プライマー〉、見た目はただの本ですが、その正体はナノテクの粋を集めた超はいてくデバイス。周囲の環境を認識し、所有者の子供と会話し、その心をデータとしてマッピングする機能をもっています。そして集合的無意識のカタログとでもいうべき膨大な普遍的概念群をシンボル化し、子供の置かれたそのときどきの状況に即した「お話」のかたちで提示することにより、所有者の心身の成長を助け、その子の身を危険から守り、親に代わって、否、実の親にすら望むべくもないほどの教育を行ってのけるのです。すげえよこの本!スタンド並の代物っすよ。

偶然〈プライマー〉を手に入れた少女・ネルが、劣悪な家庭環境から脱出したあと、いったいどんな体験をしてゆくことになるのか?〈新アトランティス〉と〈天朝〉、ふたつの勢力に挟まれて二重スパイに仕立てあげられてしまった〈プライマー〉の開発者、ハックワースの運命は?つづきは後半のお楽しみ。僕もまだ第一部までしか読んでいないんです。ということで、第二部の感想はまたのちほど。


そうそう、あとひとつ。単なるサイバーパンク小説とは一味ちがう本作のユニークなポイントとして、作中作に当たるおとぎ話のパートの存在ってけっこう重要な気がします。この作品、水と油みたいな関係のはずの「童話」と「サイバーパンク犯罪劇」をむりやり合体させたような構成をもってるんですが、〈プライマー〉の機能によって物語と物語内物語が互いにフィードバックし合うことで、格好だけでなく作品そのものがサイバーパンクとおとぎ話の融合と言ってもいいような不思議なものになりかけてるような気がするんですね。もしこの方向性のまま行き着くとこまで突き進んだらいったいどうなるんだろうかと。なんかヘンなもんが出来あがりそうだぞ。そんなふうにもちょっと期待してみたり。

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巡礼用。今夜はブロリーナイトだぜー

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by umi_urimasu | 2008-01-25 22:41 | 本(SF・ミステリ) | Comments(0)
ポワワ銃の起源について調べてみた
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なんでと言われても困るのですが。ときどき、身の周りのなにげない言葉や道具の起源が無性に気になってたまらなくなることがあるのです。スメアゴル症候群とでもいいましょうか。で、いったいどこまで遡れるのかやってみようと思い立っていつものようにぐーぐる先生にお伺いを立ててみたという。

そもそもポワワ銃とは何か

たぶんこういうモノのことです。その名の通り「ポワワワ」という感じの怪音と共にリング状の謎のビームを発射する架空の銃器類。実例を知らなくても語感だけでなんとなく理解できてしまうあたりが秀逸なネーミングといえましょう。

a0030177_21531675.jpgこのユニークなSFガジェットの概念自体はかなり古くからありました。にもかかわらず、これを広義の「光線銃」の亜種として区別する一般名称はごく最近まで存在しなかったらしい。なぜかはわかりません。みんなどうでもいいと思っていたのかもしれません。実際どうでもいいことではあるし。
ともあれ、日本では21世紀になってから漫画「ゲノム」(古賀亮一)において「ポワワ銃」と表現されたのが、確認できる最初の言及例のようです。ポワワ銃的なガジェットを端的に形容するこれ以外の名称が一般名として広まった例は、少なくとも検索で調べた範囲内には見つけられませんでした。さすがは古賀亮一。
英語名としては光線銃一般を意味するray-gunやbeam-gunなどの用語がありますが、これらにはむろんポワワ的でないものも含まれています。

ポワワ銃の概念はいつごろ確立されたか

ここから本題。ポワワ銃がフィクションの歴史の表舞台に登場し始めたのはいったいいつごろのことなのか。残念ながら、ぐーぐる先生の力をもってしてもはっきりと「これが最古の作品だ」と特定できるような証拠は見つけられません。とりあえず、1950〜60年代のアメリカ製カートゥーンや特撮ドラマなどには頻繁に見られたようです。また20世紀初頭、アメリカのパルプSF雑誌においてもすでに典型的なポワワ銃が数多く描かれています。

Flash Gordon Conquerors The Universe (1940)
Captain Future Handbook
AN INSIDE LOOK AT CAPTAIN FUTURE

これらのポワワ銃器類が活躍する典型的なスペースオペラ、「フラッシュ・ゴードン」「キャプテン・フューチャー」「バック・ロジャース」などの作品が人気を博したのは1930〜50年代。遅くともその時期までには、ポワワ銃の明確なイメージが普及していたと考えてよいでしょう。

最古のポワワ銃?

さらに古い例としては、1896年にJohn K. Bangsが著した"The Bicyclers and Three Other Farces"所収のBicyclersという作品に「KI-YI gun」なる道具が登場しています。このkI-YI gunにみられるラッパ型の形状やトンデモアイテム的な扱いから、後のポワワ銃の面影が見てとれなくもないような、そうでもないような。しかし、ポワワ銃の原型の成立に直接的な関連があると言い切るには心もとないサンプルと言わねばなりません。これより古い手がかりは今回、発見できず。
ちなみに、ジョン・K・バングズが生み出した作品世界はそのままフィリップ・ホセ・ファーマーをはじめとする後代のファンタジー・冒険SFの作家たちにまで引き継がれているそうで、少なくとも「近い畑の産物であったらしい」ということだけは言えそうな感じです。

結局、19世紀末のプレ・SF的ガジェットデザインがどのようにして生まれ、つづくガーンズバック世代の未来的SFデザインにどんな影響を与えたか、という実にどうでもいい問題を解明するためには、ぐーぐる先生はまだ少々力不足なようでした。がんばれぐーぐる。

現代に残るポワワ銃

現代の映画やコミック界では、ポワワ銃にかぎらずレトロSF的なガジェットは「時代遅れ」という負のイメージをもたれやすく、マニア向けの懐古主義的な作品やパロディ的なものをのぞいてほとんど姿を消しています。

OVA ジャイアントロボ THE ANIMATION (1992-1998 日アニメ)
スカイキャプテン (2004 米映画)
Project BLUE 地球SOS (2006 日アニメ)

せいぜいこのくらい? こういうネタに関しては、大規模な類似画像検索エンジンがあればもっと楽に探せそうなんですが、実現はまだまだ先の話のようで。
しかしポワワ銃ひとつでこれだけくだらない情報が引き出せるとは。ネットは広大ですな。


最後に参考というかおまけ。
Magazine Cover Art from Amazing Stories|Vintage Magazines
昔のSF雑誌などの表紙を集めたサイトです。レトロ風味なイラストが満載で、眺めてるだけでもけっこう楽しい。いま流行のアニメ雑誌の表紙の絵なども、100年、200年後の人々の目には浮世絵のような奇妙な古美術として映るのかと思うと、なんとも不思議な気分ですね。

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[ニコニコ] 常磐津節 in 題名のない音楽会 大江戸の火消し(smoke on the water)
[ニコニコ] 常磐津節 in 題名のない音楽会 We Will Rock You
[ニコニコ] 常磐津節 in 題名のない音楽会「監獄ロック」改め 伝馬町総踊
混ぜるとすごいことになるロックと和楽。一聴の価値あり。

[ニコニコ] アイドルマスター 千早のツァラトゥストラはかく語りき
地球人の技術ではあれほど平らな物体はつくれないそうです
[ニコニコ] アイドルマスター おひょー さんの 公開マイリスト
半自分用

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富野ゼリフの作り方
「富野ゼリフ」はなぜ生まれるのか (ひびのたわごと)
宮崎アニメでは絵がぶんぶん動くってとこにしか目が行かないけど、富野作品を見てると演出の「不自然さ」が面白くて、絵づらよりもそれをあやつる仕組みのほうに気が向いていっちゃうことがよくあります。あれはもともとそういう方法論で作られてるからなのかなあ。
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by umi_urimasu | 2008-01-18 22:36 | まぞむ | Comments(0)
「ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド」環望
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「東京湾にヴァンパイア特区をつくる」という衝撃的な宣言と共に全世界のメディアの前にその姿を現した吸血鬼の女王は、可憐な少女の姿をとっていた。彼女の名はミナ・ツェペッシュ。人狼の血を引く少年・アキラを護衛に従え、人間社会との軋轢や身内同士の内紛を乗り越えてヴァンパイアの理想国家を築きあげるべく奮闘する小さな姫君の活躍を描く、ええと、いったいなんと形容すればいいんだろう、こういう作品のことは。たぶんヴァンパイアホラー・ポリティカルサスペンス・バトルアクション・ラブストーリー(?)。

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このところ吸血鬼ものがほんのりマイブームであれこれ手を出してみているんですが、これもそのうちのひとつ。掲載雑誌がマイナーなせいか知名度は今ひとつな印象があるものの、個人的に非常に期待をかけている漫画です。痛快な人外バトルアクション、高貴でりりしいヒロインキャラの魅力、種族の違いが生む葛藤のドラマ、シビアな政治陰謀劇の緊張感、そして何より、物語の背後にどっしり横たわる「日本ヴァンパイア特別居住区」という強力な設定。これはおいしい。この設定だけでもう半分以上勝ったも同然じゃねーかと思ったぐらいですよ。

一般的な吸血鬼のイメージとして僕たちがまず思い浮かべるのは、王侯貴族のような風体でヨーロッパの古城あたりに隠棲し、不吉な噂を振りまき、女子供をさらっては牙にかけるとかそういった類いのものでしょう。あるいはもう少し現代的なタイプを考えるとしても、人目を忍んで大都市の片隅に生きる闇の住人とか流浪の吸血鬼ハンターとか、せいぜいその程度かと。
しかしこの作品の吸血鬼は、一人や二人の異分子が人間社会の中にまぎれこんだなどという可愛らしいものではありません。桁がちがうんです。彼らは何千人、何万人もの大集団となり、人目をはばかることなく堂々と合法的に東京の「出島」に移住してきてしまうのです。人間側への経済的援助とひきかえに、ヴァンパイアがその本性にしたがって生き、法によって保護され、教育や福祉を受け、幸福な生活を営める土地──つまり、人間の国家とまったく同じ意味での国を我らに作らせよ、という要望をかかげて。
いまだかつて、これほど大っぴらに人間との共存を求めてくる吸血鬼を描いたフィクションがあったでしょうか?

ちなみにタイトルにもなっている「bund」は日本語では外灘、租界などと呼ばれるもので、外国人が居住し、統治権もその外国に委ねられた小領土の意。19世紀の上海、香港、マカオなんかがこれに当たるらしいです。猫の額ぐらいのミニ植民地っていう認識でいいのかな。

連載誌は月刊コミックフラッパー、単行本は現在第4巻まで刊行中。僕はまだ3巻までしか読んでないのですが、そのかぎりでは一応、主人公の人狼少年アキラとヴァンパイアの女王ミナ姫が演じる活劇とラブストーリーが本筋扱いの模様。ただしその中においても、建国したてのヴァンパイアバンドを揺さぶる陰謀や人間サイドとの政治的・社会的トラブルという切り口は健在で、ドラマの背後に設定の厚みが感じられる作品づくりがなされています。人物画も上手いので、まず絵を愛でるとこから入る僕のようなタイプの読者にとっても目に嬉しい作品なんじゃないかと。

ただ、作者の環望氏は複数の雑誌連載を同時に抱えていてやや多忙な様子。進行速度はゆっくりでいいんでがんばってくれー。と蔭ながら応援しとります。

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ヴァンパイアは皆、哀れな「百代の過客」なのだろうか」の吸血鬼フィクションリストをちょっと更新。

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[ニコニコ] ちん刊アイドルマスターランキング 1月第2週
すげー。なんかアイマス動画界の先端技術実験場と化してる。

[ニコニコ] タグ [アイマスKAKU-tailパーティ]
[ニコニコ] タグ [iM@S_Inst.祭]
半自分用

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なんと、桜庭一樹が直木賞受賞とな。でも「私の男」より「赤朽葉家の伝説」のほうが面白そう。

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円城塔「Boy’s Surface」の書影
黄色の次は赤一色。ずっとこのパターンで通すつもりなんだろうか。

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ガンスリ二期1話。一応見てみたけど、結局10分も耐えきれずリタイア。無理っす。痛々しくて。これ、脚本・監修が相田裕ってこととなんか関係あるのかな。
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by umi_urimasu | 2008-01-12 11:34 | アニメ・マンガ | Comments(2)
「青い犬の目」ガルシア・マルケス
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a0030177_17314437.jpg永遠とも思える間降りつづいた長い、長い、とてつもなく長い雨がある日ついに止み、圧倒的なまでの静寂に包まれたとき、人はいったいどんな気持ちになるものでしょうか。

もし僕自身の身にそんな出来事が起こったとしたら、おそらく「しあわせ」に近い感情を抱くのではないかと想像します。ただし、それは単にハッピーとかラッキーとかいった気分ではなくて、寂しいとか悲しいとか虚しいとかやるせないとか、そういう微妙な成分も同時に含んでいて、肺の空気を全部吐き出して超特大のため息をつきたくなるような、そんな感情なのではないだろうかと。

もちろんそこまで神秘的なシチュエーションは現実にはまず起こりません。でも、もう少し現実的な例として、たとえば空からカエルが降ってきたとか、たまたま皆既日食を見たとか、台風の眼の中に入っちゃったとか、道の片側が晴れているのにもう片側には雨が降ってたとか、そのくらいのことでもいい。宗教や信仰とは関係なく、なにかしら奇跡的な出来事というものは、もしかしたらただ単に「きわめて珍しい」というだけで、時と場合によっては誰かの人生に消し去りがたい一瞬として刻み込まれてしまうほどの力を持ちうるのではないでしょうか。一生に一度あるかないかの出来事に巡りあうという体験は、願ってもできることじゃない。だからこそ巡りあえただけで幸運といっていい。しかしそれは同時に、自分の人生に「ある有限の時間の幅」としてのスケールを与えてしまう残酷なイベントでもありうる、みたいな。

ということを、本書所収の「マコンドに降る雨を見たイサベルの独白」を読んでいたらつらつらと考え始めてしまいました。マルケスが濃密なディテールを与えて描きだす現実と非現実の交錯、長い時間経過、村や大家族の歴史……これらはいつも、ぴったりした言葉を見つけられない強い感情を僕から引き出してくれます。でもそれが何なのかをきちんと説明しようとすると、結局こういうまわりくどい文章になってしまうのです。かといって、無常感とか孤独感とかいうありきたりな言葉では到底言いあらわした気になれない。何なんだろうなあ、あれは。

作品の内容からはほど遠い話になってしまった。でもマルケスについて書きたいなと思ってた話が書けたので今回はもうこれでいいことにします。よくないんだけど。全然レビューにも何にもなってないんだけど。

補足情報。
こないだ新しく出た新潮社版は「落葉」、および「ママ・グランデの葬儀」から「土曜日の次の日」が一緒に入って「落葉 他12篇」というタイトルになっているようですが、僕が読んだのは古いバージョンでした。リアリズムっぽい成分と幻想指向っぽい成分の配分ぐあいは作品によってまちまちという感じ。全体に死のイメージが強く、ブラックな味わいの作品が多めです。個人的にはやはり後半のシュールな作品群、「誰かが薔薇を荒らす」「天使を待たせた黒人、ナボ」「イシチドリの夜」とかが好みですね。表題作「青い犬の目」は異様な文体で書かれた夢幻的な作品で、インパクトは相当なものですが、わけがわからずなんかエロくさいなあ、というアホな感想しかひねり出せませんでしたうぐぅ。

あと、マルケス作品としては異色なのが会話文主体の「六時に来た女」。レストランのコックと娼婦が交わすとりとめのない会話の行間に、男の戸惑い、女の未練、殺人についての含み、とさまざまな情報がほのめかされています。この婉曲さはまるっきりマルケスらしくないスタイルだと思うんですが、どういうつもりでこんな書き方したんだろう。会話小説のテストとか?

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吉報2。絶対可憐チルドレン、アニメ化決定の由。ほどほどにいい出来だったらいいな。

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[ニコニコ] アイドルマスターアカギ - 闇に舞い降りた天才P
高木に電流走る…!

[ニコニコ] IDOL M@STER SOLID  【Chapter005】前編
6:48の「?」米で吹かされた
[ニコニコ] IDOL M@STER SOLID  【Chapter005】後編
堂々の完結。凄かった

[ニコニコ] ちん刊アイドルマスターランキング 1月第1週
無限の才能を無限に浪費しつづける。それがちんこうPあちちゅーど

[ニコニコ] 【総集編】 ブラックラグーン × ファンタ = ブラックファンタ
ファンタCM系MAD。あまりのテンポの良さに思わずリピートしてしまう

[ニコニコ] くまうた動画巡礼用リンク
なかば自分用ですが。初音ミクやリンレン動画のクオリティインフレに疲弊した心をまぬけ演歌が癒してくれます。意外と中毒性高いなこれ。

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凶報?1。ガンスリのアニメ第二期がかなりあわわな出来ばえらしい件。第一期の暗さが微塵もないとて前作ファンからは大不評の模様です。
http://kissho.xii.jp/1/src/1jyou23644.jpg
↑キャラ絵も激変。一期が好きなのでちょっと期待してたんだけど、これはきついか。
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by umi_urimasu | 2008-01-05 20:48 | 本(others) | Comments(0)