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「王狼たちの戦旗」Ⅳ ジョージ・R・R・マーティン
a0030177_20391265.jpgぴぎいぃぃぃっ!
と、超音波域で悲鳴をあげてしまった。何なんだこの凄まじすぎる展開。ジョージ・R・R・マーティンが「そういう」物語作家だということは重々承知していながら、やはり心のどこかで「さすがにそこまではしねーだろ、いくらなんでも」なんていう甘えを捨てきれずにいた僕を、この巻はふたたび絶望のどん底に叩き落してくれました。冷酷! 残忍! オレの精神テンションは今、「七王国の玉座Ⅴ」のあの時代に戻っているッ! 北の政所さま涙目!

で、涙に暮れながら第五分冊を開くとあら不思議、目次欄にあの人の名が……。これはいったいどういう意味なのでしょうか。いくつもの可能性が考えられるので、その場にたどりつくまではなんとも言えないのですが。ていうかそこにたどりつく前に僕の応援する策士ティリオンの命が現在進行形でヤバいのですが。待て待て待て待てマーティン! それやったらあんたほんとに悪魔だよ! ど、どんだけえー!

未邦訳の続編を原書で読んでしまう人が続出するのもむべなるかなです。引きの強さが異常すぎる。「剣嵐の大地」は〈氷と炎の歌〉シリーズ中最高傑作という評判だし、冗談ではなく明日はわが身かもしれません。あなおそろし。

もう少しいろいろ書こうかと思ってたのですが、そんなことより実物を読むほうが数千倍面白い。というわけでとりあえずだだっと五冊めを終わらせてきます。ホーダー。

George R. R. Martin's Official Website
アイコンが七王国の各家のエンブレムになってる。無駄にかっこいいな。
ワールドコン2007への参加は結局キャンセルされたらしい。残念……。

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[ニコニコ] ドナルド大暴れ コンビニ店員とバトル youtubeはこっち

おっぱい論
「ローマ人はロリコン」まで読んだ
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by umi_urimasu | 2007-08-29 20:12 | 本(others)
ファンタジー今昔ものがたり 1900年から2007年までの名作を紹介
邦訳・国内ファンタジー 107年分のリスト
年表形式+作家ごとのまとめになっててちょっとありがたいかも。

しかし、こうして見わたすとやはり激しくヨーロッパに偏っていますね。恣意的なバイアスがかかっているのか、それとも本当にここまで無視されるほど非欧米圏のファンタジー文芸が貧困なのかはわかりませんが、もしかしたらとんでもない傑作が日の目を浴びないまま埋もれているのでは、という疑問と未練を僕はいまだに捨てきれていません。どこか慧眼の出版社が、指輪物語級の非欧米ファンタジーを探しだしてきてドカンと出版してくれたりしないものでしょうか。

ちなみに上のリンク元。
日英ファンタジー対決!ハリー・ポッター vs 精霊の守り人

なんつー煽り文句だ。ハリポタとか以前に日本が指輪やナルニアに勝てるわけが……。でもまあ、ファンタジージャンルそのものに衆目が集まるのはいいことだと思います。

上橋菜穂子「守り人」シリーズは、著者が文化人類学者と聞いて少なからず興味をひかれているところの作品。「指輪オタでも大丈夫だから」ってすすめられたんだけど、当面〈氷と炎の歌〉でおなかいっぱいだったのでスルーしちゃってました。「王狼たちの戦旗」が片づいたら次のファンタジーはこれにしようかな。「剣嵐の大地」文庫版の刊行まではしばらく間があきそうだしな。

だがそのまえにこの呪わしき積み本の山をどうにかすべき。

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アニメ版の守り人は僕なんかが見てもおもろいんでしょうかね。IG神山アニメはかっちりしすぎてて正直あんまり好みじゃないんですが。戦闘シーンとかすごいっていうしなー。

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今回のグレンラガンは凄かった。ガイナックスっていい意味でアホな制作集団だと思う。
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by umi_urimasu | 2007-08-25 01:25 | まぞむ
「王狼たちの戦旗」III ジョージ・R・R・マーティン
a0030177_2352513.jpg大変だ大変だ。毎回大変なんですが、第三巻もやっぱり大変でした。陣幕の惨劇、人為か祟りか偶然か? 手口がはっきりわからないのがよけいに恐怖を煽りたてる。いったいどうしてくれようか、この手がつけられんほどの面白さ。

これまでのように普通の人間どうしの戦いにとどまらず、魔法や呪術のような正体不明の力が登場人物に向かって直接ふるわれ始めたことにより、物語の緊張感はさらに高まってきました。何千人もの兵を従え難攻不落の城に拠っていても、邪な魔術にかかれば剣を抜く間もなく瞬殺されてしまうときては。この巻でも、まさかあの人が、あんなにもあっけなく……。うわーん! 怖すぎる。さぞかし無念だったでしょうっていうか、ほんとにもう暗殺魔法は自重してください。お願いします。純粋に怖いので。

〈氷と炎の歌〉シリーズの徹底的なキャラクター平等主義については前にもちょっと書きましたが、とりわけ、アリアとサンサのデッドラインすれすれの立ち居振る舞いには毎度冷や汗をかかされています。この二人はマジで、いつ何のまちがいでコロッと殺されてもおかしくない。これまでのストーリーからもわかるように、ジョージ・R・R・マーティンという人は子供だからとかメインキャラだからという理由で贔屓してくれるようなかわいい作家ではありません。死ぬときは誰であろうと、虫ケラのようにあっさり死にます。だからこそ、切実に願わずにはいられない。頼むからアリアとサンサはどうか助けてあげてくれ。あとブランも。この子たちまで死んだりしたら、あまりに寝覚めが悪すぎる。
近所にウィアウッドの木は生えてないので、代わりにそこらの桜の木にでもスターク一家の家内安全を祈っておいてあげようと思います。なむなむ。

また、第三巻ではあのダークホースがついに下克上のために動き出しました。恩を仇で返すか、シオン・グレイジョイよ。乱世だなー。まだはっきりと描かれてはいないものの、どうやらシオンの狙いはあっち方面らしいです。あっちですあっち! これは非常に雲行きが怪しいぞ。ロブ シキュウ カエレ ブラン キキ セマル! ホーダー! ホーダー!

大変だ大変だ。大変なまま、文庫版第四巻につづく。ホーダー!


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[ニコニコ] 逆転裁判 ―The Hell Song―
これは熱い!! 逆裁ファン必見の燃え系PV。低画質なのが惜しい。

[画像] Mathias Verhasselt氏のサイト
SFっぽい風景画やメカ絵いっぱい。

SFワールドコン2007@横浜 企画出演者リスト
国内外の著名なSF作家がずらっと。T.チャンとかL.ニーヴンとかD.ブリンとかR.シルヴァーバーグとか。なにげにG.R.R.マーティンも参加者名簿に載ってたり。行ってみたいなあ。行かないけど。
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by umi_urimasu | 2007-08-22 23:19 | 本(others)
「サウンドトラック」(下) 古川日出男
a0030177_22475954.jpg舞城王太郎に「ピンチランナー調書」みたいな話を書かせたら、あるいはこういう小説になるのかもしれないなあ。とふと思ったんですが、たとえとして適切かどうか自信はありません。古川日出男の小説を、「誰それの作風に似てる」という言い方で説明するのはとても難しいのです。
たとえば、やたら攻撃的な文体を使うスタイルに町田康や舞城王太郎に通じるものを見いだすことは、まあ可能かもしれない。でも文体そのものはまったく似ていないし、それ以外でも共通点は特にない。村上春樹が原点だともいわれるけれど、作品自体はやっぱり村上春樹とは似ても似つかない。饒舌のルーツをボルヘスやマルケスあたりに求めてもいいけれど、古川日出男のポップな部分はそういう枠にも収まらない。
「サウンドトラック」の中で、ヒツジコのもとに生まれも育ちもさまざまなダンス少女たちが結集して西荻窪独立戦争を起こすにいたる流れなどには、ポップというか、ある種ライトノベル的な思春期的全能感までもが表現されていたりします。こうなるともはや何でもありと言ったほうがいい。なかなか手におえない代物なのです。

どこかに適切な「たとえ」を使った古川日出男評をしている人はいないものでしょうか。「古川日出男みたいな小説をもっと読みたい」という欲望のはけ口を求めて、こういった「似たもの探し」をしようとしている人は、僕だけではなかろうと思うんですが。

古川氏はこのところ、かなりのハイペースで作品を発表しつづけています。さらに文章を書くだけでなく朗読ギグなんていう活動もしているようです。なんとアクティブな。のんびり読んでたらたぶん永遠に追いつけません。この生産力が頼もしい。
皆川博子と古川日出男と飛浩隆とイーガンとジョージ・R・R・マーティンがいれば、族長の初夏はあと十年は戦える!


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円城塔「Self-Reference Engine」と伊藤計劃「虐殺器官」を買ってきました。楽しみだー。ベスターの「ゴーレム100」は見つからずじまいでしたが。しょぼん。

ひぐらしのなく頃に 実写映画版キャスト
やっぱりアイドル映画でパンピー相手にひと儲け的思惑の産物なのかなあ?

[動画] Clip: Atomic Bomb
[動画] Atomic/Hydrogen/HE Bomb Compilation
核爆弾の爆発映像集。やばい怖すぎる。クラゲのようなグロテスクな美しさがあって、なんかもういろいろ耐えがたい。ヘタなホラー映画よりこっちのほうが素で怖いかも。

リメイク版「椿三十郎」 ft. 織田裕二
二の句がつげない凄まじさ。黒澤版とはまったく別の映画なんだし、気にしなければそれでいいんでしょうけどね。

若手イケメンで「風魔の小次郎」実写化
もう何が実写化されても驚かない。
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by umi_urimasu | 2007-08-17 22:51 | 本(others)
「サウンドトラック」(上) 古川日出男
a0030177_9485223.jpg東京に破滅の足音がしのび寄る! 暗黒舞踏少女が学園の秩序を打ち砕く! 豚が滅ぶ! カラスが栄える! 犬は喜び猫駆けまわる! 現代神話をいらんと言っても押しつける! 日常言語ブレイカー・古川日出男の怒りの言霊を込めたアナーキック・バビロニアン・アドレッセンスノベルが今、おごそかに爆走を開始する。


もはや「古川語」としかいいようのないあまりに扇動的な文体と、ディテール主義をきわめながらも現実には絶対に起こりえない物語。どちらを期待する古川ファンにも、この作品は存分に応えてくれることでしょう。見ようによっては醜いとも取れる饒舌とアンバランスな構成のせいで読み手を厳しく峻別しそうな作品ですが、そういうところもまるごと含めて、僕はこういうごてごてした小説が大好きです。これはもう、「百年の孤独」に出会ったあのときからずっとそうです。我ながら一途だなあ。
無人島に漂着した幼い少年と少女は、保護されたのち兄妹として育てられた。音楽を「殺す」特異感覚の持ち主・トウタと、見る者の精神を「揺らす」ダンスの技を生得していたヒツジコ。二人は成長し、ひそかに都市の生活に溶け込んでゆく。一方、男と女、二つのジェンダーの間を自在に行き来するレニは、烏のクロイに出会い、〈傾斜人〉の棲むトンネルで映像の啓示を受ける。ヒートアイランド現象により熱帯都市と化した不法移民の坩堝の中で、三人の鬼子たちはそれぞれに、滅ぼすべき「敵」の姿を見い出しつつあった───。
というわけで、まあ、いつものように古川節が吹き荒れます。日常的な言語感覚に対して戦争でもしかけるつもりかといわんばかりな勢いです。ぶ厚い本のすみからすみまでびっちりとそんなテンションの語りが詰まっているので、文章の読みにくさによるストレスを厭う読者にとってはたまったものじゃないでしょうけれど。好きな人にとっては、これは麻薬にもひとしい快楽なのですよ。
特にヒツジコのダンスの描写は、日常風景のなかにおとずれる魔術的な瞬間を表現するにはもうこの文体以外ありえん、と思わせるほど。

やっぱこの人はとんでもない異能の作家だという確信を新たにしつつ、下巻につづく。

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[プチ書評] 『ゴーレム100』 (アルフレッド・ベスター/国書刊行会)
めちゃ面白そうでござる。読みたすぎるでござる。

WEB本の雑誌 【本のはなし】 作家の読書道
乙一、森見登美彦、町田康、古川日出男、恩田陸、伊坂幸太郎、東野圭吾、他多数。あとでちまちま読む。

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ひぐらし実写映画化決定て。アホスww
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by umi_urimasu | 2007-08-12 09:58 | 本(others)
物語を喚起するための情報の余白
[ニコニコ] 「北海道に日本が制圧された」

文字通り、北海道に日本が制圧される動画。ただし抽象的表現で。
「日本地図」「色分け」「時間変化」、たったこれだけのセットから見るひとが勝手に脳内ドラマをふくらませていく様子が、異常に物語性の高いコメント群にあらわれています。なんかガンパレっぽい世界観が勝手にできあがってるし。

こんなふうに情報量の少なさを利用して自分で物語を想像/創造するような楽しみ方が、映像的表現力に乏しかった昔のゲームには許されていました。というか、プレイヤー側の素養としてあたりまえのようにそうすることが要求されました。この動画に付いたコメントを見ると、そういう能力は今でもみんなしっかり持っていて、でも最近のゲームはその能力を発揮させてくれないような作りになっているのでは、という気がする。
なんだかもったいないような気がする。
気がするだけですが。


[ニコニコ] ムダヅモ無き改革 南海の劇戦
[ニコニコ] ムダヅモ無き改革 テキサス電撃作戦
N国総理大臣の荒ぶる闘牌録。「点F-15か、よかろう」

[ニコニコ] 宇宙戦艦Gガンダム
Gガンがヤマトをレイプします

[ニコニコ] ∀ガンダム ハリー大尉の活躍・名場面集 1/2
[ニコニコ] ∀ガンダム ハリー大尉の活躍・名場面集 2/2
ターンエーは名場面多すぎて困る。


[呟] らき☆すた+ニコ動で「祭りツール」ってのはわりと当たってるような気がするな。

ガルシア・マルケス原作の舞台「エレンディラ」開幕 8/9
演出:蜷川幸雄 音楽:マイケル・ナイマン 主演:美波
バトルロワイアルのあの子かー。
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by umi_urimasu | 2007-08-07 10:36 | まぞむ
「巨大な物が怖い」まとめサイト
[画像] 「巨大な物が怖いという」まとめサイト

廃墟、風景、生物などの怖くて美麗な画像集です。たしかに怖い、でもなぜか異様に惹かれてしまう。大王イカとか積乱雲とか天体とか、大きなものの写真が好きで好きでしょうがないメガロフィリアたちの楽園へのバックドア。

テンポよくサンプルを見たい人はニコニコ動画でおk。
[ニコニコ] 巨大な物((((((;゚Д゚)))))) ガクガクブルブル

巨大物体スレから、上のまとめサイトになさそうだったものをいくつか。
[画像] ビッグ・ウェンズデー? (とりあえず保管)
もう津波としか思えない。勘弁してほしいでごわす。
[画像] 超巨大作業機械
トラックがゴミのようだ。
[画像] ブライスキャニオン国立公園 (リンク切れ)
ちょっとSBRの「悪魔の手のひら」を連想しました。
[画像] 低空飛行
エールフランス自重しろと言いたい
[画像] 巨大イカ異常繁殖 米カリフォルニア州
むぐるなーふたぐん
[画像] あぶない岩壁
落石注意ってレベルじゃない。
[画像]
まるで鏡。ボリビアのウユニ塩湖?詳細不明。
[画像] 仙台大観音
一応仏像なんだけど、ほとんど精神的ブラクラ。
[画像] 志免炭鉱
シュールなたたずまい。
[動画] 巨大嵐雲
静止画像よりも臨場感のある怖さ。見てるだけで逃げ出したくなります。

以前にも書いた気がしますが、この「大きな物体を見て恐怖を感じると同時に興奮する」心理はどういうふうに説明がつけられるのか、いまだによくわかりません。恐怖症(フォビア)と愛好症(フィリア)の根は同じってほんとうか?
ちなみに僕は昔から九龍城砦とか廃ビルとかの写真が大好きでした。巨大物愛好症+廃墟愛好症の気があるのかもしれません。まあ病気ってほどでもないだろうと自分では思ってるけど。

検索ついでにこんなページも。
恐怖症リスト
余人には理解不能な「○○恐怖症」の数々が記載してあります。
Aulophobia- Fear of flutes. フルート恐怖症
Bolshephobia- Fear of Bolsheviks. ボルシェビキ恐怖症
Japanophobia- Fear of Japanese. 日本(人)恐怖症
Lutraphobia- Fear of otters. かわうそ恐怖症
Metrophobia- Fear or hatred of poetry. 詩恐怖症
Octophobia - Fear of the figure 8. 8恐怖症
Papaphobia- Fear of the Pope. ローマ教皇恐怖症
精神医学の人たちもたいへんだな。

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今回の電脳コイルを見て思い浮かんだ作品って何?
ネタの類似度ではやはり「竜の卵」が筆頭って感じか。挙がってないものでは「虚航船団」もありかと。
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by umi_urimasu | 2007-08-01 13:14 | まぞむ