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期待の映画「鉄コン筋クリート」
12/23公開とのこと。監督はマイケル・アリアス自身、製作はあの「マインド・ゲーム」を作ったスタジオ4℃。松本大洋作品を映像化するならもう4℃以外ありえねー、と常々思ってはいましたが……ようやく。ありがたいことです。

参考動画、その1。
http://www.youtube.com/watch?v=bs9cxPwofaI

これは99年に発表されたパイロットフィルム。今のCG技術からすれば見劣りのする3D表現ですが、パンク・ワンダーランド的な街並をはじめ、痺れる絵が山盛りです。必見。ちなみにこのパイロット版の監督は森本晃司、音楽は菅野ようこだったとか。完成版も菅野音楽だといいなあ。

動画その2。たぶん先月の。
http://www.catsuka.com/news_detail.php?id=1143218805

これまた、想像以上にいい感じ。あの松本大洋絵が、あの独特のタッチそのままに動きまくる! パイロット版と比べても、原作の世界により肉薄したという印象を受けます。映像に関してはもはや文句なしと言ってよさそうではないですか。

というわけで、すごく楽しみだ。そう思うだろアンタも。ということが言いたかったわけである。


ところでこういう話になると、それらしい噂の一つも出ないことが不思議に思えるのが黒田硫黄作品。大日本天狗党絵詞の映像化をたくらんでいる人は絶対居そうな気がするんですけど。どっか気前のいい所がはいはいと二つ返事で作ってあげてくれないものでしょうか。


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[ゲーム] Fate/hollow ataraxia
さわりをやってみる。まんま歌月十夜だ。予想通り、なかよしハーレムSSの無限ループに陥る。むぎゅー。
僕としてはただお手軽な伝奇小説を読みたかっただけなんですが。同時に総当たりで何十もの萌えSSを読まなきゃならないのは正直けっこうめんどいです。それに、奈須きのこが書いた話をここまでコマ切れのつぎはぎにしてしまうのは、単純に読み物の扱い方としてもったいない。
でもまあ、我慢できないほどでもないのでさばさばと続行中。あからさまなループ構造も、もしかしたら読み手をメタ視点に誘導しておいて何か意外なトリックをかけるための下地では……という期待もあるし。
勘ぐりすぎかな?
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by umi_urimasu | 2006-04-28 23:31 | 映画
「メルニボネの皇子」M・ムアコック
a0030177_18455.jpgぬうう。いつのまにかアリオッチが「アリオッホ」に!
アリオッチ! アリオッチ! 御身の御名が少しまぬけな響きになってしまいましたぞ。
事情はいろいろありましょうが、できればカタカナ表記法は変えないで欲しかった。

とかいうごたくはさておいて。
これが音に聞こえたエルリックサーガの復刻版第1巻です。嘆かわしいことに邦訳は絶版の憂き目に遭っていたようなのですが、結果オーライってことですか。めでたしめでたし。懐かしいなあ。せっかくだから混沌の神様にお布施でもしとくか。ということで購入。

僕の中ではこのエルリック・シリーズは旧版第6巻「ストームブリンガー」で終わったことになっていて、今回「メルニボネの皇子」と一緒に併録された「真珠の砦」(旧版第7巻)は今までずっと未読でした。それが読めるとあって、単なる買い直しよりはちょっと得した気分だったのです。が、実際に読んでみた印象では「真珠の砦」はいささかぱっとしない出来に思えてちょっと意気消沈。僕の方が読み手としてすれてしまったせいかもしれないけれど、旅の剣士が面倒ごとに巻き込まれる型のごくありきたりな小冒険譚にすぎない感がぬぐえませんでした。残念。

だがしかし。そこで「メルニボネの皇子」ですよ。
十何年ぶりに読み直しましたが、やっぱり面白い。
ひ弱でネクラな皇帝だった僕が、魔剣のおかげでみるみるムキムキに! 無根拠な自信もついて、念願の彼女もできました。いじめっ子の従弟とも仲直りできて毎日がバラ色の人生です。今年の夏は、皇帝としての見聞を広めるためにしばらく諸国漫遊の旅に出ようと計画中。
これもみんな、ひとえにアリオッチのおかげ。アリオッチ万歳!

なとという通販のパンフレットのサンプルそのまんまな転げ落ちパターンの人生を歩むエルリックは、内省的で鋭い知性派なのにいつも一番大事な場面で判断を誤るクール・ドジっ子皇帝なのだ。萌え。


補足。
井辻朱美氏によって再訳された本作では、人名などのカタカナ表記がいくつか変更されています。アリオッチ→アリオッホ、ディヴィム・トヴァー→ダイヴィム・トヴァーなど。変更によって物語の面白みが失われることはないのでその点は心配無用ですが、アリオッチに馴染んだ身にアリオッ「ホ」はやはりちょっと違和感がありました。別にドイツ語じゃないだろうにね、Arioch。あと、神官戦士→戦士神官なんていう小さな変更もいくつか。細かいことだけど。
ちなみに井辻氏はファンタジー作家・翻訳の大家であると同時に、常から指輪物語における瀬田・田中訳に批判的な姿勢を公にしていることで有名です。この人の訳は好きなんだけど、その言い分だけは同意しかねるなあ。

補足2。
作中にイラストの類は付きません。この点では旧版の方が断然おすすめです。重厚で陰鬱な作品世界をみごとに視覚化した天野喜孝の旧版挿絵は、ムアコック自身がそれを見て感激したという逸話が残っているそうな。
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by umi_urimasu | 2006-04-24 01:16 | 本(others)
「蒼天航路」35,36 王欣太
a0030177_0452438.jpga0030177_0454179.jpg終わった。じつにあっさりとした幕引きでした。
世界を統べた一人の男の魂がたどる、帰り道のない夢路。そして最後まで彼の隣に付き添った竹馬の友、その名は夏候惇。
いかん。泣けてくる。いいラストだった。

完結までに11年の歳月を費やした物語の中には、神がかりとしか思えない所もあれば、何を考えてたんだかわからない所もあります。孔明とか孔明とか孔明とか孔明とか。
でもこうして振り返って単行本36巻分の紙束に注ぎ込まれたエネルギーの大きさを思うと、やっぱり「凄い」という言葉しか出てきません。
大胆な毛筆描きで形どられた、暴力的なまでに生命力みなぎる猛将智将たち。冷徹と奔放の両面性をそなえたまったく新しい曹操像。1ページ1ページが「新しい三国志」を創ろうとする実験の連続でした。残念ながら終盤付近ではややすっ飛ばし気味な展開になってしまいましたが、連載形式で11年という長さを考えれば、もう十分すぎるほど頑張ってくれたと思います。

おそらく近い将来、この作品は揺るぎない称賛を勝ち取って横山三国志の隣に並べられることになるでしょう。あるいは隣が無理だとしても、第二位の座はカタいでしょう。
後続によほどむちゃくちゃな三国志劇画作家が現われでもしないかぎりは。
まあ、そんな後続が五年や十年で現われる可能性は非常に小さいと思われるわけですが。


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芦奈野ひとし「ヨコハマ買い出し紀行」もいつのまにか完結してました。
こちらも10年以上つづいた長期連載。のんびりした未来世界の雰囲気に、当時は無性に憧れたものです。でも時間の流れがはっきり描かれ始めてからは、徐々に距離をおくようになっていきました。アルファやココネたちだけが取り残される寂しい未来を直視したくなかったんでしょうかね。結局、8〜9巻あたりから先は読んでない。
どうしたもんかなあ。この際だからまとめて最後まで読もうか、それともやっぱり止めとくか。


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[ゲーム] 機神飛翔デモンベイン ベンチマークテスト
快適な動作のためには4500デモベ以上が必要だそうです。手持ちのノートだと2500デモベ。しょぼん。

[ネタ]「Fate/stay night」のPS2版がとんでもないことになってる件
次回より聖杯戦争はWWEルール正式採用となりました。刀槍類の使用禁止!
エキプロ系では他にひぐらしのなく頃に版, マリみて版などもあり。

[画像] 世界最大の廃墟
あああ、登りたい。平壌の柳京ホテルという建物です。

[芸能] レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、映画「デスノ—ト」に主題歌提供
まあねえ。1stシングル「dani california」のPVはこちら。個人的にはブラッドシュガーの頃の音が一番好きなんですが、まあコンスタントに新作が出るだけでも良しとしましょう。
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by umi_urimasu | 2006-04-17 01:01 | アニメ・マンガ
マブラブ オルタネイティブ 完
ご、50時間! ともかくも読み切った。

延期だグロだと秋葉原界隈を騒がせたいわく付きの一品ですが、なんのなんの。そこそこ楽しめましたですよ。ノベルゲームという枠の中でならけっこう悪くない線、というか、かなりのハイエンドアイテムなんじゃないかと思います。これだけ大ボリュームの話をそれなりに手際よくさばいているし、燃え要素・泣き要素は過剰すぎるほど詰め込んであるし、音楽・音声にも気合い入ってるし。
もちろん、これをこのまま小説の土俵に上げてしまうと手放しで誉めるというわけにはいかないかもしれませんが。
そもそも純粋な小説じゃなくてデジタルノベルなので、マルチメディア表現のメリットをそれなりに活かした作りにはなっています。
テキストの九割がたはセリフ、しかもフルボイスで、どちらかというと「読む」よりも「聴く」方に重点が置かれている感じ。そういう意味では、小説よりも純粋なサウンドドラマに近いのかもしれない。
ちなみに出撃シーンでは若本規夫さんによる感動的な壮行演説も聴けてしまうのだ。

世間的な評価は総じて高めな様子。ただし人によって賛否の差がわりと極端で、人気が高い分だけ不評も買っているみたいです。いずれにせよ「普通にエロゲーやるよ」という人の声が大きくて、僕みたいな超ライトユーザーの意見はあまり見当たりませんけど。
とりあえず僕の中ではFateやデモンベインと似たもの同士、という線に落ちつきました。


できればもう少しエンタメ離れした内容のものにも当たってみたいところです。でも燃え・泣き・感動系じゃないデジタルノベルなんて実はほとんどないらしい。結局、燃えゲーと泣きゲー(とエロ)以外は金にならないということなんだろうか。
ラノベ・エロゲ文化が一般文芸方面へ浸透しつつあると言われていますが、どうせなら逆向きの浸透が起こってくれないものかなあ。




a0030177_001289.jpg「妖神グルメ」菊地秀行

ぐお。なんなんだこれは。

現代に甦る邪神クトゥルーに立ち向かう天才料理人の活躍を描く、超B級娯楽活劇。元ネタはもちろんラヴクラフトの創作神話ですが、しかしこれをオマージュと呼んでいいものかどうか。原典のもつノスタルジックな暗さや狂気が、ここには微塵もありません。雰囲気が違うとかそういうレベルの問題じゃないし。青空の下でダゴンやクトゥルーと近代兵器がどっかんばっかん激突したりしています。バカですねえ。
まあファンはファンなりに、知らない人は知らないなりに、くっだらね〜と笑いつつ濃厚なB級感を味わうというのが正しい楽しみ方でしょう。

ちょっと意外だったのは、ネタ転がしのめちゃくちゃぶりに比べて人物像や話の広げ方などの骨組み的な部分がいかにも普通なこと。昭和活劇小説のお手本に沿って、ある種の王道パターンを踏まえてまじめに荒唐無稽しようとしているような感じです。これ、もとを辿っていけば山田風太郎あたりに行き着くのかもしれません。

菊地秀行作品を読んだのは今回が初めてでした。ちょっと入り口まちがえたかな、という気がしないでもないけど、これだけでは測りがたい。あたりまえか。
いずれ菊地秀行オリジナルの伝奇作品にも触れてみようかと思います。手始めには何がいいでしょうかね。魔界都市ってやつ?
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by umi_urimasu | 2006-04-14 00:55 | ゲーム
劇場版ZガンダムII 恋人たち
a0030177_70643.jpgリメイク版第二部。なんのかのと言いつつ、それなりに楽しんでしまった。ネオジオン軍が襲来する威圧感に満ちたラストシーンはなかなかの見ものです。

しかし第一部と同様、ストーリーの圧縮による駆け足感はどうしても否めず。カミーユとフォウのロマンスもかなり唐突で勢いまかせっぽく見えてしまいました。少なくともあまり運命の悲恋という感じじゃなかったな。さらにカミーユの奴は宇宙に戻った瞬間いきなりファとヨリ戻してたし。性格がポジティブ修正されているからだとしても、ちょっと切り替え早すぎ。もともとトータルで20時間以上の長さがあるものを1.5時間×3本にまとめているので、多少話のテンポが強引にならざるを得ない事情はわからないでもないけれど。
そう考えるとむしろ、ファーストガンダム劇場版の方が異常なのかもしれない。同じ切り貼り編集なのに、ファーストはどうしてあんなに完璧なんだろう? 不思議だ。

映像については、第一部以上に大幅な作り直しが計られていました。おそらく全体の半分近くが新作カットだったのではないかと。相変わらず古い絵とのギャップが大きいことには変わりないんですが、個人的にはあまり気にならなくなりました。所詮は記号表現、慣れればそれまでってことか。

あと、未見の方への参考に。
ガンダム世界についての知識が何もない一見さん的な観客に対して、今回のは単品としてはかなり不親切な見せ方であるように思います。物語の背景はもちろん、登場人物の素性や互いの関係も説明らしい説明はほとんどなし。薄情な言い方をすれば、「星を継ぐ者」も見ていない一般客なんかお呼びじゃないという印象でした。「説明不足だからダメな作品だ」などとは言いませんが、ともかくこれはそういうスタンスで作られたものなので、Z知らずな人が物語を十分楽しむためにはまず第一部から入ることをおすすめします。


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a0030177_6585635.jpg[映画] SHINOBI
これは……もはや何も言うまい。言えば悪口雑言しか出てこない気がする。
なんだか原作が「甲賀忍法帖」とクレジットされているように見えますが、きっと目の錯覚でしょう。はっはっは。
忍法帖既読の人はあくまでネタとしてのみ観賞をお勧めします。まともなものを期待して見ると魂が抜けるので注意。
あー、口直しにアニメ版バジリスクを見たくなってきた。



[ゲーム] マブラヴ オルタネイティブ
経過報告2。
屍山血河を乗り越えて、どうにかクライマックスのとば口に到着したところ。人類は今、勝利と敗北の瀬戸際でぷるぷるしています。40時間以上もかけて物語を一緒に歩んできたキャラクターたちに情も移ってしまっているので、できることならもう誰も死んで欲しくないのだが。ご都合主義的な救済措置を許さないハードな作風を考慮に入れると、甘い期待は捨てた方がいいのかもしれない。全滅エンドの覚悟だけはしておかねば。
ちなみに恐れていた死亡フラグ過敏症は、あまりにも次から次へとフラグが乱立しまくるせいか、むしろ免疫が付いてしまいました。もうこれ以上、誰がどんなにひどい死に方をしても驚かないぞ。
ウグゥ。

「震える時空」の冒頭ムービーの中に副司令がまりもの遺影と共にA02小隊出撃を見送るカットがあってなにげに泣けた。超せつねぇ。親友だって言ってましたっけ、夕呼先生……。
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by umi_urimasu | 2006-04-07 19:06 | 映画
マブラヴ オルタネイティブ 経過報告
a0030177_22362090.jpgあなたのために滅私奉公。汝、身捨つるほどの祖国はありや?

そんなのないない、ヘソもない。という僕のような読み手ですらもらい泣きを禁じ得ないほどの峻烈な覚悟を胸に、死地へと赴く少年少女たちの物語。


この世界とは似て非なる"並列世界"の西暦2001年。人類は過去数十年にわたり、地球外生命体「BETA」との間に熾烈な戦争をくり広げていた。
主人公・白銀武は、本来彼が生きていた平穏な日常世界からBETAが存在するこちら側の並列世界に転移し、人類の惨敗と滅亡を目のあたりにした後、タイムスリップしてふたたびBETA世界の2001年に逆戻りしてしまう。世界でただ一人「未来の記憶」をもつ人間として、自らの手で歴史を変えようと決意する武。思惑通り、彼が生み出したずれによって戦況は好転し始めた。だがその矢先───。


といった感じのストーリーです。まあ早い話がガンパレだ。

あらすじだけ見るといかにもSF的で、実際その通りではあるものの、中身の重点はやはり戦争劇にあり。というより軍事小説と呼ぶべきだろうか、これは。とにかく一にも二にも戦いありきで、前作「マブラヴ」が売りにしていたであろう萌え系ラブコメはおまけ以下の扱いです。殲滅戦争のまっただ中、家族や郷里を守るために自ら盾となることを選んだ若者たちにとっては、恋愛なんかよりも目前にある死の方がはるかにリアルな関心事なのでしょうが。

そんな状況設定に合わせてか、物語の雰囲気も全体的に悲劇調で、自己犠牲的なヒロイズムがかなり濃厚。このへんの濃さは人によって賛否が分かれるかもしれません。感動的な場面の演出に効果的な反面、度がすぎれば読者に引かれてしまう危険性もある。あくまでキャラクターの主観と割り切って読めば、個人的には許容できる範囲内ですが。オルタの直接の前編に当たる「マブラヴ・アンリミテッド」を先にプレイしていればまた違った感想になったかも。

登場人物のなかで特に印象深いのは……やっぱ、冥夜かな。彼女が将軍の身代わりを買って出る姿には、主義や理念を越えた、なんかこ〜、武士道的(?)な清冽さがありました。かっこいい。なんか最後あたりでタケルをかばって戦死しそうで今から心配だ。
ちなみにこの作品の設定では、BETA世界における日本は太平洋戦争をそこそこの敗北でしのぎ切ったことになっています。軍隊もしっかり保有しており、国家全権代行者としての"政威大将軍"なる役職まで存在します。マジです。まじぇすちっく!

───
一部の残酷描写に対するファンの反応には賛否両論あるようですが、戦争ものならそれくらいアリなんじゃないの。という観点から僕は肯定派。ただ、不意打ちのような見せ方が演出として上策だったか、と言われると少し疑問。
まりものあれ以来、作品中の何の含みもない会話がもしかしたら即死フラグなんじゃないかという疑心暗鬼で気の休まる暇がないんだよ。うぐぅ。

つづく。
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by umi_urimasu | 2006-04-03 22:48 | ゲーム