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逆転裁判3
a0030177_1215580.jpgたーのしかったですー。
今月は僕にとって、まさに逆裁の月でした。相変わらずトリックにはやや無理が見られるものの、この作品の面白みはそうした論理的整合性よりも物語性や演出の方なので、プレイ中はほとんど気になりません。キャラクタードラマとして1作目、2作目と同等以上に楽しめた時点で、個人的には文句なしの成功作。

真宵の霊媒修行ツアーに同行して訪れた寺院で成歩堂は、かつて彼の心に深い傷を残した女性に瓜二つの尼僧・あやめと出会う。さらにその夜、境内で女流絵本作家が惨殺されるという事件が発生。犯人はいったい誰なのか? 謎の尼僧の正体は? そして、落雷による事故で僧房の中に孤立してしまった真宵の運命は? 6年の時を越えて現れた「法で罰することのできない」復讐鬼に対し、成歩堂龍一の法廷術が冴えわたる!

てのが最終エピソードのあらまし。推理の部分に関してはわりあい冷静に読んでいたんですが、クライマックスではさすがに証拠を突きつける指にも力が入りました。成歩堂+千尋のユニゾン突きつけシーンには万感迫るものが……。やっぱ演出が燃えるよなー、このシリーズは。

 人間だからこそ、だれかのために戦える。
 だれかのために、どれだけ強くなれるか。 それこそが人間の価値。
 弁護士は、つねにその価値を試される、戦士なんだ。


これなど、「弁護士はピンチの時ほどふてぶてしく笑うものよ」に並ぶ名言かと。

そして最後に、あの「写真」!! やられた。そうきたか。


3作目では特に、プレイヤーの心理操作の巧妙さが目立って見えました。
たとえば第5章の、人物の入れ替わりによって喚起される「こいつ犯人なのでは?」という不信感は、第1章で一発食らわされたあとではまず避けようがありません。主人公が「弁護士としてどこまで人を信じられるか」を一番シビアに試されるこのエピソードで、あえてこういう構成にするとは。
また、今回も真宵の生死不明という展開が出てきますが、前作以上に不安を煽る引っぱり方になってます。過去にも事件に関わったキャラがいきなり死亡という前例があるため、その辺はどうしても連想せざるをえないわけで。おそらくは、その連想によってプレイヤーをゆさぶるという効果まで計算したシナリオではないでしょうかね。
こんなふうに、テキストでも画像でもなく、ただ話の並べ順を調整するだけでプレイヤーをあやつることができるってのはすごいことだと思います。大事なのはテンポですから。むやみに情報量を増やせばいいってもんじゃないよね、やっぱ。

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蛇足。逆転裁判シリーズを振り返って、

Q:いちばん好きなキャラは?
A:サイバンチョ

なんでだー。うう。でもかなりかわいいと思うんだが。
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by umi_urimasu | 2005-10-29 01:26 | ゲーム | Comments(0)
「おんみつ蜜姫」米村圭伍
a0030177_19215491.jpgタイトルから想像される通り、おてんばな姫様が活躍するライトタッチな時代劇。一般に「時代劇」というと、鬼平犯科帳とか剣客商売とかの池波ちっくなものがすぐ連想されるわけですが、一方で「もっとほんわかした話が読みたい」という要求も少なくはないでしょう。そうした需要に応えるべくして書かれたものだという気がします。イメージ的には「暴れん坊将軍」のやんわりしたパロディ、といえば当たらずとも遠からずかな。

豊後温水(ぬくみず)藩主の娘、蜜姫は、正義感が強くて冷静でしかもお茶目な十九歳。城外で暗殺者に狙われた父の命を間一髪で救った彼女は、自藩を巻き込む幕府の陰謀が進行中らしいと知り、自らそれを阻止せんものと江戸へ向かって出発する。お供は無愛想な忍び猫一匹。旅の途中でさまざまな人に出会い、さまざまな冒険に巻き込まれつつ、目指すは八代将軍・吉宗公との直談判。ついでに武田の埋蔵金。

米村圭伍の小説に触れたのは今回が初めてなので、これが米村圭伍らしいといえるものかどうかはちょっと判断できませんが、少なくとも「穏やかさ」「なじみやすさ」は特徴として挙げられるんじゃないかと思います。ですます調の軽妙な文体、散りばめられた日本史のトリビア、陰謀云々よりも「若武者に変装した蜜姫、船上でのトイレはどうするのか」などというヨタ話的エピソードの方にこだわった物語。読み手にしてみれば、時代劇というイメージ先行の作品世界にストレスなく入り込めるように、プロの作者がこうして配慮してくれるのはありがたいことではある。もちろんありがた迷惑な時もあるわけですけど。
個人的には、波風の立たなさすぎる展開の連続に対してはちょっぴり拍子抜けな印象は否めませんでした。が、それはもちろんこっちの都合であって作品に罪はない。


僕の場合、SFばかり読んでいると「アイデアやプロットがいかにユニークであるか」という一点だけに関心がかたよってきて、ステロタイプな物語を軽視する方向に思考が傾いていってしまうことがままあるようです。そういうふうにならないよう、時々はこうして思いっきりパターンにはまった小説も読んで感性のバランスをとる必要があるのかもしれません。古典⇔前衛、商業⇔芸術、てな感じで、両極の間を振り子のように往復している状態が、じつは読み手としては一番安定しているんじゃないかと思うわけですよ。
まあ実際にはなーんも考えず、そのときどきで反射的に面白そうだと思った本を選んで読むだけというスタイルを物心ついて以来ずっと続けているのですが。刹那的すぎるかな。


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おまけ。なんとなく音楽系で。

[音楽] メタル風たのしいおんがく
フランク・ザッパなんかを連想させる、遊び心のあるパロディ。「かえるの合唱」「ちいさい秋見つけた」あたりの思いきったアレンジが楽しい。

[音楽] エルメート・パスコアル live at the Jazz Cafe@London
mp3へのリンクあります。まるごと80分。まさに地上の楽園ぞ。

[音楽] 人は死ぬまでに430万円分の音楽を楽しむ
CD1枚2500円とすると、1720枚分。「おまえは今まで聴いたCDの枚数を覚えているのか?」と言われてもはっきり答えられませんが、僕の場合はたぶん400〜500枚ぐらいかなあ。すでに平均値の1/4を楽しんでしまった計算だ。でも大切なのは枚数じゃなく、豊かな音にどれだけ出会ったかでしょう。
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by umi_urimasu | 2005-10-27 00:41 | 本(others) | Comments(0)
「影のオンブリア」パトリシア・A・マキリップ
a0030177_22262353.jpg都じゅうの弔鐘が一斉に鳴りわたった日、大公の妾妃リディアは宮殿を追放された。追放したのは、公国の支配を企む前大公の大叔母。路頭に迷う彼女を助けたのは、無貌の魔女に育てられた〈蝋人形〉の少女。陰謀家たちの毒牙から幼い新大公の命を守るために奔走するリディアは、年ふりた街の地下へといざなわれてゆく。やがて、麗しき頽廃の都と対をなす伝説の都〈影のオンブリア〉が、ついに黄昏の境界よりたち出でる時が来た───。


いとうつくし。"ファンタジー"と聞いてまっさきに思い浮かぶ幻想的できらびやかな西欧世界が、顕微鏡的な緻密さで描きだされていく様子は、なんというかまあ、圧巻でした。壮麗な王宮や小汚い路地裏、王侯貴族たちの華麗なる日常、その影にうずまく陰謀や醜い権力争い、手に汗握る冒険、妖しげな魔法の力。心の中で致命的に枯渇しかけていた何かが、これ一発で100%満たされた気分。

ただし、僕がこの作品でいちばん強く惹かれたのは、そうした明らかなファンタジーらしさとはまた別の部分でした。それが何かっていうのは説明しづらいんだけど。

うまく言えないんですが、それは「古さ」のようなものだったと思います。倦怠、憂鬱、退屈、諦観など、長い時間に結びつく色々な感情を呼び起こす「古さ」を、物語よりもさらに奥深いところから感じたように思うのです。設定や文体や、そういうあからさまなものが原因じゃなかった。いったいあれは何だったのか。登場人物や風景にルネッサンス絵画じみた古風な雰囲気をまとわせていたのも、目に見えるファンタジーらしさ以上に、この不思議な「古さ」のせいだったような気がする。
もしかしたら、西欧ファンタジーの土台の部分にわずかに触れたということなのかもしれませんな。

指輪やゲドは別として、普段からファンタジーを特に好んで読むって方でもないので、これがマキリップの他の作品と、あるいは他のファンタジー作家の作品とどういう関係にあるのか、その辺は残念ながら見当もつきません。それに、久しぶりの高純度ファンタジーに必要以上に過剰反応している可能性もないとは言い切れない。
しかしそれでも、ファンタジーは好きなのにマキリップは未読という人にはやっぱりおすすめしておきます。たとえ僕の目がどんなに曇っていようとも、これが傑作であることだけは間違いないから。突撃上等っすよー。

ちなみにこの「影のオンブリア」は、2003年の世界幻想文学大賞受賞作品。古くはトールキンやスタージョンにも栄冠を授けたという、なかなか大層な賞らしい。マキリップは1975年にも「妖女サイベルの呼び声」で同賞を獲っていて、次に読みたいのはこれですね。

あと、付け加えておくと、本作はクライマックスそのものよりもエピローグが最強でした。ファンタジー好きなら、あれは読まなきゃ嘘だろ。

───
蛇足かとも思いつつ、ネガティブな意見もひとつ。
個人的に唯一ものたりなかった点は、作品世界の精巧さに対して、人物の造形がやや単純に感じられたこと。性格や言動が「役割のイメージ」に忠実すぎて、どことなく芝居じみた印象を受けることがあるのです。マグやリディアはともかく、デュコンやドミナ・パールにはもう少しリアルな肉付けをして欲しかった気がするんだがなあ。
とはいえ、そのおかげでおとぎ話的な美しさが維持されているのだとすれば、この作品にとってはむしろ美点とみなすべきものなんでしょう。
ま、ふーんと聞き流しておいてください。


───
無関係なおまけ。

[映画] 松本大洋「鉄コン筋クリート」映画化
「ピンポン」の次に読んだのがこれだった。もうかなり記憶が薄れてしまいましたが、ラストシーンの鮮烈な美しさは印象に残っています。プロデューサーは「アニマトリックス」のマイケル・アリアス氏。「マインド・ゲーム」みたいな突き抜けた表現への挑戦を期待したい。

[漫画] 40人のブラックジャック
朝目新聞にもパロディがあったけど、こっちはプロ。

[2ch] ジョジョの奇妙なツンデレ
メジャー作品+難しめのお題=ハイクオリティなスレの法則?

[芸能] 若本規夫さん還暦オメ
濃ゆい漢を演じさせれば当代無双、もちろん現役第一線。最近見た作品では、Gロボの戴宗のCVもこの方でした。
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by umi_urimasu | 2005-10-22 00:03 | 本(others) | Comments(0)
逆転裁判1
a0030177_227147.jpg終わったー! よかったー。

総合評価は「いい意味で2と同じ」。個性豊かな登場人物、速いテンポでぐいぐい読ませる物語、法廷シーンの派手な演出、そしてシンプルさに徹したシステム。あらゆる点で「逆転勝利のカタルシス」を追求したスタイルは、この第一作において早くも完全に確立されていました。

「シリーズ最高傑作はどれか?」という問題をめぐってはファンの間でも意見がわかれる所みたいですが、少なくとも上記の点については、1と2の間に大差はなかったように思います。強いてちがいをあげれば、物語全体の構成は1の方がきれいにまとまっていて、2はややデコラティブ。人物については、狩魔冥のような華のある女性キャラクターに恵まれた2の方が一般受けはよさそう。トリックの説得力に関しては、1はそれなりに合理的だが2はところどころ難あり、といった感じか。まあ、これらの差をどう評価するかは人それぞれでしょう。僕自身はどっちも同じぐらい好きですね。

個人的ベストエピソードは、第4話「逆転、そしてサヨナラ」かな。ライバルを助けるため、逆裁史上最強の敵に立ち向かう成歩堂の逆転ヒーローぶりにはかなり燃えさせてもらいました。

西暦2016年のクリスマスイブ、ひょうたん湖に浮かぶボートの上でベテラン弁護士が殺された。容疑者はなんと、検事・御剣怜侍。かたくなに弁護を拒む旧友からようやくのことで依頼をとりつけた成歩堂だが、彼の前に40年間の無敗を誇る天才検事・狩魔豪が立ちはだかる。あらゆる手段を使って己の弟子を有罪へ追い込もうとする狩魔の猛攻をかろうじてしのぎながら、成歩堂たちは一歩ずつ、15年前の悲劇の真相へと近づいていくが──。

この話は本編もそうですが、エピローグが大好きなのです。ちょっと切ない別れ+彼岸の人となった師匠へのフォローもちゃんと入ってるとこにじーんと来た。2のラストよりこっちの方が好きかも。

あと、キャラクターの魅力でいえば、警備のおばちゃんに翻弄されまくりの御剣が見られる第3話「逆転のトノサマン」も印象深かった。あのおばちゃんはインパクトがありすぎる。3にもぜひ出演してほしい。
ちなみに今回のラスボス、狩魔豪は、あの狩魔冥(2で登場)のパパ。この親にしてこの娘あり、か……。いったいどういう育て方をしたのやら。

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蛇足。
法廷シーンでのざわめき声のSEが「アリガトーゴザイマス」と聞こえる件。
これって僕だけだろうか? 一度そう聞こえ始めると、もう取り返しがつかなくなって。困りますなあ。
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by umi_urimasu | 2005-10-17 22:22 | ゲーム | Comments(0)
逆転裁判4 制作開始
[ゲーム] “成歩堂”弁護士が主人公を降板?
ハードはNDS、発売は2006年予定、主人公(?)の画像を見るかぎり、ナルホド君ほどのインパクトはなさそうですが。
逆裁熱醒めやらず、今は1をやってます。姉、死ぬの早っ。

[FLASH] ひぐらしがエキサイティングになく頃に
おごそかなまでにアホらしいポリゴン娘たち。元ネタ知らなくても笑えるよ。

[ニュース] 4万ボルトを帯電した電気男から発火、ボヤ騒ぎに
リアル戴宗ですか。

[雑学] 悪夢を見るのはなぜか。夢の意外な機能
「航路」が頭に浮かんで、ちょっと真剣に読む。NDEもある意味「死のリハーサル」と言えなくもないのかな、と。

[アニメ] デモンベインTVアニメ企画
シリーズ構成は黒田洋介、監督はガイナックス系作品に多く参加している増尾昭一。制作はヴューワークス。個人的には、ニトロの原作にこだわらないで好き勝手に遊んでほしいと思います。パロディ&コメディ的な軽い話が見てみたい。ウェスト+エルザの発明講座とか、名探偵アルとか、そんな方向の。

[ゲーム] Fate/hollow ataraxiaのコンセプト
初回発注数20万本という噂も聞きますが……歌月十夜と同じコンセプトと知ってややモチベーション低下。歌月は同ルート繰り返しのあまりの多さにいい加減ムカついた覚えがあります。その辺、少しは改良されているのだろうか。

[2ch] 本当は平和だった戦国時代(日本史)
戦争の規模が近代以降よりはるかに小さかったであろうことは素人でも想像がつきますね。マターリしてたんだ。

[本]「おんみつ蜜姫」米村圭伍
豊後のサムライプリンセス・蜜姫の凛々しくも呑気な珍道中を描くライト時代劇。水戸黄門みたいなノリで肩の力を抜いて読む、いうなれば中高年向けライトノベルか。まあ今の世の中、こういうのもアリなんでしょう。

[本]「影のオンブリア」パトリシア・A・マキリップ
この味はッ! ……「傑作」を読んでいる味だぜ…… レビューはまた後日。
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by umi_urimasu | 2005-10-12 23:05 | ニュース | Comments(4)
「笑い姫」皆川博子
a0030177_22504794.jpgこの人はもしかして、世にも珍しい「万能作家」って奴なんでしょうか? どんなジャンルを書かせても洒落にならないほど上手そうな気がしてちょっと怖いです。
とりあえず今のところ、近・現代幻想メタミステリーとしての「死の泉」、そして時代小説の「笑い姫」で、その測りしれない万能ぶりの一端は確認させて頂いた。まあ「死の泉」については、本当は分類不能と言うべきですが。

時は天保時代。長屋住まいの売れない戯作者・蘭之助は、自分の書いた話が縁で軽業師の小ぎん一座と懇意になった。しかし、とある流刑囚の兄弟が御赦免になったのをきっかけに、蘭之助は抜きさしならぬ政争の渦中に巻き込まれるはめになる。波乱万丈の運命に翻弄され、挙げ句島流しの身となった蘭之助たち。彼らは再び江戸の地を踏みしめることができるのか──!?

けんか、殺陣、捕り物、仇討ち、色恋沙汰に歌舞音曲、果ては国際紛争まで、騒動と名のつくものなら何でもござれの痛快娯楽時代劇。しかし一方、けたはずれにダイナミックなストーリー展開と時間スケールの大きさが示すように、作品の骨格としてはむしろ正統派の大河ドラマ。両方の良さを兼ねそなえた、ある意味無敵の時代小説です。
しかもそれだけじゃない。真に恐るべきは、物語をあれだけ縦横無尽に引っぱり回しながら、要所要所で史実ともきっちり符合させているということ。これは巧すぎる。まあ「死の泉」を書いた皆川博子なら、雑誌連載(!)でこんな離れ技をやってのけるぐらいの構成力はむしろあって当たり前なのかもしれませんが。もちろん、陰翳ゆたかな人物描写、リアルな江戸風俗の魅力、日本語の美しさについては言うまでもありません。

そしてもうひとつ、この小説には強力な武器があります。
こいつ洒落になんねえ!ってぐらい強力な武器が。

それが、本編中で主人公が書いている草双紙「狂月亭綺譚笑姫」。

むごたらしく裂かれた口を頭巾で覆い、怨敵細川氏に妖術戦を挑む美少年、人呼んで笑い姫。江戸文化爛熟期の頽廃の気風を溢れんばかりにたたえたこのパートは、作中作のレベルをはるかに越え、単体でも完全に純和風幻想小説として機能するほどの内容です。地のストーリーと対応させながらここまでやってしまう作家を、僕は他に知りません。その徹底的なこだわりが作品の美しさを高めこそすれ、損なうことは決してないというのが、皆川博子の真骨頂なのでしょう。

作中作といえば、「もし本当にそんな本が書かれていたら?」と想像したりする面白さもあるわけですが、その辺もしっかりちゃっかり押さえられてます。天保の改革の真っ最中なのに、庶民の間ではあいさつ代わりに人気草双紙の感想や予想が飛び交っていたりして。現代でいうところの人気テレビドラマみたいな感じですかね。固苦しい文学より俗悪なエンターテインメントの方が大ヒットになるというのも古今不変の法則らしい。蘭之助に続きを早く書け書けとせかす版元のおっさんとのやりとりが、妙に時代劇っぽくておかしかったです。
ちなみに、偽作モードのきわめつけとして、なんと本編内のある場面では「笑い姫・浄瑠璃バージョン」まで登場。そこまでするか、普通!

いやもう、マジすごいんで。ほんと洒落になんないんで。読んどいてね。




ちなみに今、amazonの「死の泉」と「笑い姫」のユーズド価格は───


1円。


えっとー……。あのー、読んでない人、いますか?

そんな方はぜひ、この機会に。


このリンクを踏んで

amazonまで飛んでいくねーッ!!
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by umi_urimasu | 2005-10-08 22:56 | 本(others) | Comments(0)
逆転裁判2-2
ううううう、面白かった───。

脳ミソをしぼって考える楽しさとそれが報われる嬉しさ、そしてすがすがしい達成感を、こちらが望むだけ与えてくれるゲームでした。ハッタリをかまして証言の嘘をあばき、崖っぷちで逆転無罪を勝ち取る瞬間のカタルシス。事件は現場で起きてるんじゃない、法廷で起きてるんだ! などとわけのわからんことを叫びたくなる、スリリングな論理戦。
そして何よりも、捨ておくとヘヴィになりかねない物語に、とぎれることなく爆笑を振りまき続けるキャラクターの魅力がすばらしい。厳粛たるべき裁きの庭で、なんという微笑ましいリアクションをしてくれるんだ、この愛すべきおバカさんたちは。

てか最終エピソードの御剣検事、何それ! かっこよすぎですよあんた!


ノベルゲーム、あるいはその類似形式がすごいと思うのは、やはりこういう作品に触れたときです。本質的にはただの小説と変わらないのに、ユーザーが内容にちょっぴり干渉できるように工夫するだけで、信じられないくらい面白くなってしまう。子供だましと言い捨てるには、その効果はあまりに劇的すぎます。
ちなみに、このスタイルは何もエンターテインメントに限った話じゃなくて、あらゆるジャンルの小説に応用できるはずのものですが。現状ではゲームとして以外は見向きもされていないみたい。なんかもったいないな。本質的には小説と一緒なんだから、もっとこー、小説並みに世間から受け入れられていてもいいだろうという気がするんですけど。
デジタルノベル贔屓の世迷い言だろうか。

ん。ひとつだけご注意を。
逆転裁判は「2」単体でも遊ぶのに支障はありませんが、前作「1」をやってからでないと楽しみきれないネタがかなり多量に出てきます。これをよく知らずに進めると、あとで非常にはがゆい思いをすることになる。というか、すでに僕が1と3をやらずにはいられなくなってしまっている。もう全部やるまで救われん。これじゃほとんど抱き合わせ商売に等しいっつーの。
ともあれ、後続に同じ轍を踏ませるわけにはいかないのではっきり言っておきます。もし未プレイの人が今後「逆転裁判」シリーズをやる機会があれば、必ず1から順にやりましょう。これ、ぜったい。

あと、「推理」に関しては、うーん。素でけっこう難しかったな。もともと犯人を推理しながら推理小説を読んだりする方じゃないんで、普段使わない脳ミソの部位を使ってる気がして、あれこれ悩むのもけっこう楽しかったけど。正直、ノーヒントで進めるのはちょっと大変でした。
でもその方が面白いので僕はいつもノーヒント推奨。苦労もゲームのうちなのです。
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by umi_urimasu | 2005-10-05 00:18 | ゲーム | Comments(0)
逆転裁判2
a0030177_21532547.jpgドハマった。やべー。

自分でもわかっていて距離をおいてるつもりなんですが、こういう面白すぎるゲームはある意味でプチ災厄ですね。一旦ハマるとやめられない性分らしくて。長くても1日あれば切り上げられる小説や漫画はともかく、最近のゲームは基本的に長時間のプレイが前提で、場合によってはクリアに何日も何週間もかかったりします。
その間、私人としてはほとんど死人になったも同然ですよ。助けてくれ。

まあ、多くてもせいぜい年間2〜3タイトルしかやらないので、トータルではそんなに死んでないと思いますけど。

いや、そんなことはどうでもいいんだ。おすすめゲームの話でした。

逆転裁判2、じつはまだ終えていませんが、あーもうこんちくしょう、ほんっとに楽しいです。「携帯ゲームなんてどうせ小さなお子様用だろ」という偏見にとらわれていた僕がバカだった。
一言で表現するなら「痛快法廷バトル」ということになるんでしょうか。ゲームシステムはオーソドックスなコマンド選択型・推理アドベンチャータイプで、新しさはないものの、異常なほど遊びやすい。本格推理(っぽい)シナリオ、コミカルな登場人物、シンプルな操作性など、娯楽性の高さと客を選ばない敷居の低さが理想的にバランスしてます。

そして決定的なのが、法廷シーン。
ぶっちゃけ、逆転裁判というゲームは法廷シーンの「演出」に尽きると思う。あの絶大な爽快感は、いわゆるアドベンチャーゲーム形式では一度も受けたことのない新しい衝撃でした。テンポがいいというか、ジョジョっぽいノリというか……とにかくハッタリが熱い。
あんな裁判がリアルであったら見物料を払ってでも傍聴したいです。
あー、どっかの学園祭とかでやってないものかな、リアルバトル裁判ショー。

んなわけで、この週末は完全に埋没中。週明けまでに無事クリアできることを祈りつつ。
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by umi_urimasu | 2005-10-01 21:58 | ゲーム | Comments(0)