<   2005年 04月 ( 12 )   > この月の画像一覧
PLUTO[プルートウ]浦沢直樹
a0030177_10512552.jpg第2巻。やっぱいい!
原典のネームバリューに負けない、堂々たるリメイク。巨匠・手塚治虫の代表作をここまで自分のものにしてみせたというだけでも凄いけど、そんなことに関係なく、単品のSFサスペンスとして出色の出来じゃないでしょうか。おすすめ。

浦沢直樹という人は、犯人の顔が見えない怖さ、「セブン」や「羊たちの沈黙」のようなサイコ系の恐怖を表現するのがほんとに上手いと思うのです。さらに、政治・戦争ネタをからめて、単なる猟奇犯罪ものにとどまらない社会派サスペンスとしての怖さを出すのも上手いと。「PLUTO」での、アメリカ・イラク紛争を元ネタにしたらしい部分は、露骨すぎてちょっと勇み足では?という気もするんですが。

世界最高の能力と知性をもつ7体のロボットたちが、一人、また一人と殺されていく不可解な殺人(?)事件。時を同じくして、中東での戦争にかかわっていた「ボラー調査団」のメンバーが同じ手段で殺害されていく。事件を追う捜査官ゲジヒトの前にちらつく国家権力の影。ゲジヒトのメモリの中で見たものに涙する少年アトム。殺戮者の正体は人間なのか、ロボットなのか、それとも……?
先が非常に気になります。定石通りに行けば、いずれアトムにも同じ危機が迫ることになるはず。いかにもメカっぽいロボットならともかく、あのぷりちーなデコ助アトム君が生死をかけた壮絶な戦いを演じなければならないのかと思うと、とてもじゃないが目が離せん。

第二巻でもアトムやウラン、お茶の水博士など、予想以上にリアリスティックな容姿を与えられた手塚キャラたちが登場して「差分」の楽しみを与えてくれました。特にアトムの造形が良い。普通さを逆手にとった見た目のインパクトだけでなく、「ロボットなのに人間らしい」ということが、ちゃんと物語上で大きな意味をもつようになってたりして。的確な描写って言葉はよくいうけど、ほんとに的確。

しかしメモリチップのスロットがあんなところに付いてるとは予想外だった。
さりげなく目立たない親切設計。

人型ロボットってのは神秘の塊ですな。いろんな意味で。
[PR]
by umi_urimasu | 2005-04-30 10:54 | アニメ・マンガ | Comments(6)
スチームボーイ STEAM BOY
a0030177_19564230.jpg監督・大友克洋。壊してましたねえ。というか破壊にこだわりすぎ。
映像は確かにすごいです。しかし色彩が地味なせいか、すごいようで実質的なインパクトはいまひとつ。冒険活劇としても全編を通じてテンションの低さが気になりました。さらに人物の描写不足、テンポの悪さ、ヒロインがかわいくない、その他もろもろ、減点したい箇所多し。
中でも個人的にひっかかったのは「笑い」がなかったこと。この手の活劇映画において、笑いのひとつも起きないってのはかなり致命的な欠落じゃないだろうか。

舞台は産業革命期のイギリス。強大な蒸気の力を封じこめた発明「スチームボール」を祖父から託された少年レイは、その力を軍事利用しようとする組織の手をかいくぐり、科学の力を盲信する父の行動を止めようと大空へ飛び立つが……。鳥型飛行機やら機械化兵やらの空想科学レトロメカが戦闘をおっぱじめ、ビルが倒壊したり人が死んだりの大惨事に。あぁん。

作品が掲げるメッセージは「科学は誰のためのものか」というまじめな問いかけのようです。でも結局マッドサイエンティスト同士の水かけ論争に終わってしまい、結論に至らず。
ていうか、ウソでもいいから結論出そうよそこは。
公開時の宣伝では「子供向けの娯楽活劇」みたいに言われてたらしいけど、子供にとってはこの映画、おそらく楽しさはかなり少ないでしょう。ろくすっぽ理解できない大人同士の諍いばっかり見せられてもなあ。作品の媒体と規模を考えるなら、悪党をこらしめてスカっと終わらせるぐらいの単純さで十分だったはず。

ま、ひらたく言えば「ラピュタでええやん」と。

あと、どうでもいいことながら、ヒロイン役のわがままなお嬢様の名前がスカーレット・オハラだった。「風と共に去りぬ」にリンクさせるという遊び心なんでしょうか。時代、合ってるんだっけ。


───
19世紀イギリスつながりで。
こないだ「エマ」を見ていたら、新聞にアイロンかけるという場面が出てきた。いったい何?とそのときは思ったんだけど。ヴィクトリア王朝期の英国の新聞はインクが手につきやすかったので、主人の手を汚さないため、またシワを伸ばすために、貴族の家では召使いが毎朝アイロンをかけていたそうだ。
へぇ。
「エマ」にはこういう「大英帝国生活習慣豆知識」みたいな描写がさりげなく出てきます。映像として見せられるとやっぱり新鮮だし、なかなか楽しい。
[PR]
by umi_urimasu | 2005-04-28 20:10 | 映画 | Comments(4)
「分解された男」アルフレッド・ベスター
a0030177_21141797.jpg今は昔の1953年、第一回ヒューゴー賞に輝いたサスペンスSF。
うむ、おもろい。勢いとパワーに満ちた派手な娯楽作品でした。

しかしながら「虎よ、虎よ!」に比べて多少もの足りなさを感じたのも確か。
僕にとってはそっちがファーストインパクトで、印象があまりに強かったせいもあるんでしょうけど。どちらもSF史上に残る傑作との誉れ高い小説ですが、個人的な好みを言わせてもらえば、作品の中を吹き荒れるパワー、物語のテンションの高さ、ゴージャスな映像的アイデア、どこをとっても「虎」の勝ち。

  虎よ! 虎よ!
  ぬばたまの夜の森に燦爛と燃え
  そもいかなる不死の手のまたは目の作りしや
  汝がゆゆしき均整を


宇宙一の大富豪の令嬢にしてアルビノの美女、オリヴィア・プレスタインの紅眸に映る紫外線の世界……彼女だけが知る復讐者ガリー・フォイルの素顔に隠された、獰猛なる虎の刺青!なんかデコに「NOMAD♂」とか書かれてるらしいけど、笑ったら殺されそうなので見て見ぬふり。時空を越えて偏在する「燃える男」のビジョンが渦巻く万華鏡のようなクライマックス、あのヒートアップぶりはマジ凄いです。未体験の人にはかなり激しくお勧めしておきたい。


でもこれは「分解された男」のレビューなのでその話をいたす。

舞台は遠未来のアメリカ。エスパーの存在が珍しいものではなくなり、彼らが人の思考を読んでしまうため、凶悪犯罪のまったく起こらない時代。 しかし、野心家で切れ者の企業家ベン・ライクという男が、エスパーたちを出し抜く巧妙なトリックを考えつき、ついに計画的殺人を成功させた。この不可能犯罪に立ち向かうのはニューヨーク警察の第一級エスパー、パウエル。追う側と追われる側の息詰まる頭脳戦、負けた方を待つのは確実な身の破滅。最後に勝つのは果たしてどちらか?

最初から犯人もトリックもさらしてしまい、ホシを追いつめていく過程を描いた物語、いわば超能力版「コロンボ警部」ですな。ただ、刑事にも犯人にもそれぞれ強みと弱みがあって一筋縄ではいかないのがミソ。殺人者ライクは超能力をもたない常人だが億万長者で悪知恵に長け、対して刑事パウエルはエスパーとはいえ法に縛られる身。この話では人の記憶を超能力で覗いても犯罪立証のための証拠としては使えないという設定なので、動かぬ証拠をつかむために警察もトリックで犯人をひっかけなくてはならない。

という、基本的には駆け引きの面白さをメインにした犯罪サスペンスなわけです。SF要素としては、テレパスが社会の中でふつうに職業的能力として受容され、ランク付けやステータスまであったりするところがそれっぽいかな。設定の浸透が行き届き、会話やジョークひとつとってもテレパスならではのものだったりして。まあ、今となってはありきたりだけど、こうして細かい設定を作り込んでおきながらジェットコースターサスペンス、というやり方が当時は新しかったのかもしれません。

エスパーネタということで、人間の深層意識に潜りこむどろどろした描写も出てきます。根源的な欲望のビジョンや未整理の単語などをばらまく、自由連想法みたいなアナーキーな感じの文章表現。「虎よ、虎よ!」にも似たようなのがありました。ベスターってそういうのが好きな作家なんだろうか。

そしてあとひとつ、「分解された男」といえばやはりあの電波ソング。

  もっと引っぱる、いわくテンソル
  もっと引っぱる、いわくテンソル
  八だよ、七だよ、六だよ、五
  四だよ、三だよ、二だよ、一
  緊張、懸念、不和がきた


このバカ歌、最近頭から離れねー。無意味に語呂がよすぎるのがおかしくてよけい腹立たしい。なんなんだよ、「いわくテンソル」て。勝手に「ベン・ライク音頭」と名づけましたが。
とりあえず、本当に作曲してくれる人の出現を望む。
ちなみに、1953年の第一回ヒューゴー賞候補は、他にもA.C.クラークやアシモフやブラッドベリ他、まさに壮々たるラインナップだったそうです。
そいつらを蹴散らしてベスター受賞。「もっとひっぱる、いわくテンソル」でかい。なぁあ……。
[PR]
by umi_urimasu | 2005-04-25 21:46 | 本(SF・ミステリ) | Comments(0)
Over the Heaven and Far Away.
【コミック】「蒼天航路」
クロニクルもついに9巻目。あと1巻で完結です。
今回は、猛将・帳遼と孫権配下の武将たちの暴風のごとき戦闘シーンが圧巻!
そして敢闘賞は、蒼天航路最萌えトーナメントをやったら優勝しかねない男、夏侯惇。「迷子の夏侯惇、陽平関を陥とす」のエピソード(というかその後のフォロー)が愛嬌爆発でした。
蒼天航路の夏侯惇像は、顔はいかついけど性格的にはいぢられキャラというか遊ばれやすい好人物で、曹操にからかわれてはむくれるあたりが実にかわいい。でも、その夏侯惇も、いずれ曹操亡きあとは主君の後を追うように世を去るわけか……。切ないな。


【本】「犬は勘定に入れません」コニー・ウィリス
読了。はっぴーえーんど!ヤホーイ!
ラブコメSFって僕の普段の嗜好からはかなり縁遠いものだと思ってたんですが、これはいい。ゆっくりのんびり読むつもりだったけど、結局終盤はまんまと乗せられて全力疾走。
ミステリとしての芸当による論理的なカタルシスを期待していると、あまりに普通すぎて肩すかしを食らう可能性もありますが。コニー・ウィリスは古典的な作品に愛着があるようで、これこそがコメディミステリの王道なんだぞと暗に主張しているような気もする。

プリンセス・アージュマンドとシリルがねえ、もうねえ。
毛が抜けるくらい撫でくり回してやりたい。

何はともあれ、楽しませてもらいました。
あと、星雲賞の海外小説部門にもノミネートされてるって。

ちなみに、「SFで好きな猫キャラ」といえば、おそらく一位がク・メル、二位がレイディ・メイです。コードウェイナー・スミスめちゃ好き。

───
「エマ」のアニメは第三話まで視聴。きわめて手堅い出来映えで安心。原作、買うべきか……。
エウレカセブンも見てみたい気がする。でも駄目だ。
お兄ちゃんどいて!電波とどかない!
お兄ちゃんがどいたところで電波はとどきません。ぶー。

───
【補足】
マルドゥック・スクランブルのアニメ化について。
聞けば人物も3Dなんだそうで。つまりアップルシードみたいになるってことかえ?
大丈夫かな。そこはかとなく心配。
まあ完成予定が2006年末と先の話でもあるし、GONZOはやればできる子だから。期待しつつ待機。
[PR]
by umi_urimasu | 2005-04-21 20:57 | アニメ・マンガ | Comments(2)
「イノセンス」次元乖離
a0030177_202073.jpg再見。精緻な映像美はさっすがでした。しかしそのリアルさゆえか、かえって3次元と2次元のへだたりの大きさを考えさせられもしたり。

「イノセンス」や「人狼」のような、いわゆるリアルアニメの根本的な発想は、古典的なアニメーションの表現を使ってできるだけ実写の感触に近づけるということだろうと思います。では、いったいどこまで近づければいいのだろうか。

結論からいうと、正直なところ、これ以上近づけても近づけなくてもあんまり変わらないんじゃないの?ということになるんですけど。

冷酷な見方ですが、情報の量と複雑さにおいて、人間が手で描いた絵はしょせん、カメラで記録される現実の光景に勝てません。この情報量の差はもう絶対に埋まらない。水中の魚がいかに高く跳ぼうと、鳥がいる空の高みには決してたどり着けないのと同じように、努力でどうにかなる問題じゃない。
「イノセンス」の映像はたしかにリアルです。他のアニメ一般に比べれば。しかし「現実と見紛うばかりにリアル」とはとても言えないし、今後も言えるようにはならないでしょう。そして、他のアニメよりも幾分かリアルっぽいという程度のリアルさに、果たしてどれほどの価値があるのかなって。

「アヴァロン」のように実写の映像から情報を削り落としていくやり方と、「イノセンス」のように2次元アニメの情報量を増やしていくやり方は、どちらも3次元と2次元の間に横たわるギャップを埋めようとするものです。この二つは、いつかどこかでばったり出会うのかもしれません。出会えば、そこが実写とアニメの融合ポイントになるかもしれない。でも、実際に両方見る方としては、そのポイントがどこかなんてことは既にどうでもいいことのような気がする。
それよりも、ギャップが埋まらないことはわかり切っているんだから、2次元は2次元でしかできない工夫をするほうがより生産的なんじゃないかねーと個人的には思っています。

たとえば、TVアニメ「巌窟王」は、キャラクターの衣服に模様のテクスチャを貼りつけて、クリムトの絵みたいな感じ(?)のきらきらした画面づくりを試みていました。別にあれがいいとは言わんけど、3次元並みのリアルな絵を人力で描こうとするよりはずっと簡単な実験だし、妙な装飾的効果も期待できる。そういうやり方のほうが、アニメーション形式には向いていそうな気がするのです。
ちなみに、「イノセンス」についていえば、背景などのCG映像の陰影のリアルさと、相変わらずツートンカラーで影を表現した人物のアニメっぽさは明らかに乖離していました。その乖離に何らかの面白さはあったか?といえば、「不自然だなあ」と感じはしても、あまり面白いとは思わなかったですよ。少なくとも僕は。

あー、何を言いたいのかが今いち不明瞭で申し訳ない。
簡単にいうと、アニメーション形式っていうのは、映像的にリアルになったとしても、それに見合うだけの効果が出にくいんじゃないか?っていうことかな。リアルさのご利益が少ないと言いますか。


なんか思ったより硬い話になってしまった。
「イノセンス」という映画は本来、群がるロボットを少佐がスパルタンX風にまとめて蹴散らすサイバーカンフーアクションなんだが。
ザコ敵と同じ義体なのに少佐が使うとメチャ無敵になるっていう演出、わかりやすすぎて笑っちゃいますね。押井守って、じつはそういうコテコテなやり方が大好きな人なのかも。
[PR]
by umi_urimasu | 2005-04-18 19:27 | 映画 | Comments(0)
「犬は勘定に入れません」コニー・ウィリス
a0030177_2013242.jpg未読了だけど面白いので紹介。ハインラインの「夏への扉」とかを思い出させる、洒落の効いたタイムトラベル・コメディです。特に「ドゥームズデイ・ブック」でメンタルダメージを受けてしまった方などには強く推奨。癒されるぞう。

背景となる世界は「見張り」や「ドゥームズデイ・ブック」と同一、しかし今回は死者ゼロ(たぶん)。ヴィクトリア朝時代のイギリスに飛ばされた学生タイムトラベラーが巻き込まれる騒動の顛末がユーモラスに語られていきます。
時代の差によるギャップ感覚や誤解、先祖が子孫にそっくりというお約束パターン、時間連続体が要求するつじつま合わせのトリックと、タイムトラベルものの基本要素をきれいに網羅。さらに、迷惑オバさんから犬や猫まで、作品の中を所狭しと駆け回るキャラクターたちがきわめて素直に魅力を振りまく。ノリは徹底して軽くラブコメ指向。ウィリスの短編集「わが愛しき娘たちよ」には「月がとっても青いから」というドタバタコメディが入ってましたが、あの雰囲気を正しく継承した作品のようです。

今はとりあえず、半分ほどまで消化したところ。華麗なる構成力は相変わらずのご様子。さっぱり状況の掴めていない読者をじらしながら少しずつ糸をほどいていくのは、やはりこの作家のいちばん得意とするパターンらしい。しかも今回は、最低でも3ページに一発ぐらいの割合で間断なくネタを振ってくる。過剰なまでの大サービス、それでいて読者をほとんど疲れさせないのはさすがだと思う。

なんとなく思うんですが、シリアスな話よりもこういうユーモア小説的なジャンルの方が、何でもかんでも詰め込もうとするコニー・ウィリスのスタイルには向いているのかもしれません。彼女はどうも技巧に凝りすぎる傾向があって、特に長編に対しては、そのもったいぶり方や全方位的サービスを「少し度が過ぎるかも?」と感じることがなくもない。
しかし話をコメディに限定するなら、度を越すこともまた笑いの原因になるわけで、それはむしろ願ったり叶ったりというべきで。読む方にすればウィリスの華麗なテクニックを純粋に楽しむことができるし、何より気楽だ。
これ重要。登場人物は誰も死なないし、ペストもNEDもどっか別の世界の話。平和っていいな。いやまあ、同じ世界なんだけど。

ところで、タイムトラベル・コメディというとものすごく古典的なテーマのように思えますが、実際には意外なほど記憶に残ってるものって少ないです。僕が過去に読んだSFの多くは、どちらかというとタイムパラドックス自体をネタにしたアイデア小説的なタイプばかりだったような気がするし。とりあえず今のところ、長編では「夏への扉」しか思い浮かばんし。
そういう意味でも、この「犬は勘定に入れません」はレアものと言えるかもしれません。タイムパラドックスを扱いつつ、コメディとしてはわりあい上品で、エンターテインメントに純粋奉仕、ボリュームも十分、そのうえ小説技巧にとことんこだわったSF……まあ、そこまで要求したらそんなに数があるわけないか。

例によって風呂場ペースで読んでいるので、消化速度は遅めですが。もしかして「航路」一気読みの反動だろうか。
[PR]
by umi_urimasu | 2005-04-15 20:26 | 本(SF・ミステリ) | Comments(0)
ガンパレードマーチ【イラスト】
ひさびさ自作CG。「星界の紋章」読んだらむしろガンパレ回路が活性化してしまい、思わずかきかーき。これは舞VSブータが「中村をかけて決闘」という場面である。ウソだが。

ゴッドスピード、ブータ。良い旅を。

んー、でも制服がむずかった。設定に縛られて絵を描くのってけっこう苦痛かもしれません。


ところで、GPMの正統な後継といわれる絢爛舞踏祭。……静かすぎんか制作サイド。
ぽつぽつとメディアに情報出てはいるみたいですけど。これは比較的最近の記事かな。
じつは、PS2を買ったのも元はと言えば絢爛舞踏祭のためなのです。お蔵入りにだけはして欲しくない。

あと、ノベルゲーム系でホットな話というとあれか。
「ひぐらしのなく頃に」コンシューマ移植。型月のFateすら差し置いて同人が檜舞台とは、勢いありますね。でもあの癖ありすぎな絵柄がリスキーといえばリスキーだ。
じつはひぐらしの体験版やったことあります。
すごかった。絵が。
[PR]
by umi_urimasu | 2005-04-12 20:08 | イラスト | Comments(0)
「星界の紋章」森岡浩之
a0030177_11473851.jpg全3巻。銀河帝国とか平面宇宙とか反陽子砲とかいったSF用語が乱舞する、いかにもなライトノベル=スペースオペラです。そうしたSFガジェットに囲まれつつボーイミーツガールな話を楽しむ小説として、例のやや特殊な読者層向けに書かれたものらしく。

ま、正直いってストーリーはどうでもいい。

ただ、書き手がこの題材を選ぶ理由には思い当たる節があって、そこにちょっと共感を覚えました。たぶん、ファンタジーに対するのと同じような異世界創造への渇望がモチベーションになってるんじゃないかと思います。アーヴ言語などの細かい設定にやたらとこだわるのも、それが原因なのではと。

SFというジャンルに親しんで育った人なら、「銀河帝国」というのは聞き飽きた言葉の筆頭みたいなものでしょう。この題材を扱った先人の作は既にごまんと存在し、今も読み継がれています。アシモフの銀河帝国史、デューン、銀英伝、等々。スターウォーズのような映画も同様に。
しかし、ポピュラーな題材というのはすなわちハードルが高いということでもある。後からきた者ほど独自性を出すのに苦労するため、ハードルは時と共にますます高くなり、新しい作品の出現率は下がる一方になります。その結果、オリジナルな銀河系人類社会のイメージを作り出すのはひどく困難で見返りの少ない仕事になってしまった。きっと今だって誰もやりたがらないでしょう。

けれど、それでも挑戦者数がゼロになるってことはないはず。広大無辺の宇宙に版図を広げた人類の姿、それはおよそありとあらゆるものが入る無限の大風呂敷であり、作家にとっては変わらず魅惑的なテーマであるはずだから。新鮮さはともかくとして。
「共感」といったのはそこです。「星界の紋章」に対しては、後続としてのハンデを背負いつつも、オリジナル銀河帝国づくりという困難に正面から立ち向かおうとした気概をこそ買いたい。作品そのものは、個人的な好みとは少しかけ離れてますが。ストーリーへちまだし。
あと、平面宇宙とか対消滅エンジンとかいったSF設定のコテコテぶりも、別の意味で賞賛したい。

あんたそれ、恥ずかしくないんか!

ともかくですね、それなりにいい気分だろうと思うわけですよ。マイ銀河帝国を想像し放題ってのは。

───
というわけで作品の設定を少し紹介。
「星界の紋章」における銀河帝国の支配者はアーヴという人類の末裔の一種族で、かれらは「星たちの眷属」と自称しています。遺伝子操作によって美貌と長命を獲得し、その性質は尊大にして優雅、かつ好戦的。風変わりな言語と文化を持っていて、やたらに誇り高いのが特徴。
発想のもとはおそらく、指輪物語系統のエルフかな。それも第一紀の。

アーヴたちは強大な軍事力によって恒星間航行の権利を独占し、人類社会の最高権力者として永く銀河系に君臨していました。それはそれである意味平和な状態だったわけですが、あるときアーヴの専横に異を唱える地上人の勢力が叛乱を起こし、宇宙の覇権をかけた大戦争が勃発。
開戦の場に居合わせたのは、平凡な地上人の少年ジントと勝気なアーヴ皇女殿下ラフィール。共に見習い軍人だった二人はばったり出会ってあっさり恋に落ち、あとは角川スニーカー文庫か電撃なんちゃら文庫みたいな冒険譚がどこまでもどこまでも。まあ、メインターゲットがティーンエイジャーだとすれば妥当な線か。

ちなみに、ガンパレが分かる人なら、ジント=速水、ラフィール=舞でほぼ互換が効きますよー。

と、基本設定だけ語ってても何千語にもなってしまうので、このへんで切り上げます。

間違えて買った「星界の戦旗」2巻が余ってるんだが、これどうしたもんだろう。
[PR]
by umi_urimasu | 2005-04-10 12:28 | 本(SF・ミステリ) | Comments(2)
DEATH NOTE 第6巻
a0030177_19115458.jpg字が多いー。
説明のために必要とはいえ、顔と長文セリフのコマばかりという今の状態は、せっかくの小畑健の画力を自由に振るう機会を奪ってしまっているんじゃないかと思います。内容も、やや理屈っぽさが先行しているような印象。
しかしそれでも、大がかりなトラップをしかける場面ではけっこうどきどきして読み込んでしまいました。なんだかんだ言って、単行本のスケールで見ればちゃんとバランスの取れた構成になってるようだし。心配ないかな。

ただ、ノートのルールの細分化にはさすがに辟易。というか死神って不自由すぎ。あれもダメこれもダメって、どっちかっつーとむしろ人間以上に不便に見えますが?
もっと豪快に「ムカつくので全員死刑!」とかできんのかい、死神のくせに。
怖いのは顔だけかと。しかも姿はノート所持者にしか見えないし声も聞こえない。

てめーはアルバート・ウィンソーキか!

なんか哀れをもよおしてきた。聞いていますか?ウィンソーキがんばれよ。

第1巻がなつかしいですの。ぱぎゅう。


───
【映画】「コンスタンティン」キアヌ・リーブス。
ちょっと見てみたいやつ。イメージ的にエクソシストで埋葬機関で断鎖術式で天魔覆滅で「灰は灰に、塵は塵に」系なあたりがツボの予感です。少なくともマトリックスよりは期待してる。燃え分補給できそうな映画だと嬉しいな。
[PR]
by umi_urimasu | 2005-04-07 19:51 | アニメ・マンガ | Comments(0)
英國戀物語 エマ
とにかく丁寧さが光る第1話でした。この地味なドラマにあえてこれほどのクオリティか、というぐらいきちんとした作り込み。19世紀英国文化へのさりげないこだわり、人物のやわらかい動き、細やかな演出、美しい背景美術と、画面のすみずみにまで丁寧さが行きわたっている感じです。OPもいい趣味してる。
ストーリーには何のひねりもなさそうだけど、落ちついた雰囲気には期待できそう。
「英國戀物語エマ」公式HP

あと、「これ何?この人いったい何してんの?」という描写がさも当然のように行われるのが面白かったよ。謎の液体(酒?油?)をつけて手すりを拭いたり、絨毯に葉っぱ(?)を撒いてほうきで掃いたり、掃除の場面ひとつとっても不可解な生活ディテール描写がいろいろ出てきて新鮮でした。小道具やファッションも同様。ことアニメ形式において、丁寧さというのはそれだけで大きな美徳だな。ほんとに。

と、今さらのように感心しつつ、金持ちのぼんぼんとメイドの身分違いの恋物語をのほほんと見守る。これで、

この泥棒猫!とかここがあの女のハウスね!とか

文句があるならバッキンガムにいらっしゃい!

とかいった凄惨な修羅場を展開してくれたりすると別の意味で面白いのだが。

ありえん。


───
等身大スコープドッグ完成
これすげー。圧倒的存在感です。なんか大仏みたい。
[PR]
by umi_urimasu | 2005-04-06 19:13 | アニメ・マンガ | Comments(3)