「海島の蹄」 荒山徹
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a0030177_220657.jpgあれ?狂ってない。荒山徹なのに全然狂ってないよ。珍しく妖術も忍者も怪獣も出てこない、正統派の歴史小説でした。この人らしいツンデレ韓国史観はあいかわらずで、韓国史上最高の英雄とされる李舜臣を(「してやったり」とでもいわんばかりに)いやらしい腹黒狡猾キャラに改変したりしてますが、ストーリーはあくまで史実尊重指向。まあ、普段があまりにもアレなので、たまにはこういうまじめなのもいいです。読者としての正気ぐあいの確認にもなるし。それに正史について知っておけばおくほど、異本としての伝奇を読む面白さも増加するわけだし。伝奇を愉しまんと欲すればまず正史を学ぶべし。これも小説の兵法というものでしょう。

今後の荒山徹作品への期待、というよりはただの妄想なんですが、いつか元朝時代を題材に「モンゴル柳生VS朝鮮妖術VS耽羅忍法!大決戦」みたいな話を書いてくれたら楽しいだろうなあ、と思っています。
義経=ジンギスカン説 - Wikipedia
こういう巷説伝承のたぐいをつなげたり広げたりしていけば、日中韓をひっくるめたかなり壮大な風呂敷もあるいは可能なのではないか。徳川家康(トクチョンカガン)にならって、源義経(ウォンイギョン?)なんてどうだろう。

そして、モンゴル帝国まで伝奇柳生の射程に入れることができれば、ヨーロッパまではもはや一足一刀の間合いです。フィクションの中でヨーロッパと柳生/新陰流ネタをつなげようとこころみた前例は、これまで皆無ではなかったでしょうけれども(十兵衛ちゃんとかジンゴイズ伯爵とか)、がっちり歴史考証をして本格的に欧州柳生をやっちゃった作品というのはまだ聞いたことがない。だからこそ夢みてしまう。モンゴル柳生やシベリア柳生ができるんだったら、柳生十字軍とかビザンチン柳生とか神聖ローマ柳生だってできるかもしれないと。
柳生十字軍!なんたる恥ずかしい響き。重症だ。

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美少女エルフも登場! 角川つばさ文庫版「ドラゴンランス 3 城砦の赤竜」が発売
表紙は萌え系ローラナ。なじみ深い作品をこうしたラノベ的なイメージに変換して読んでみたら、それはそれで興味深い体験になるかも、と思わないでもないんですが、元からのイメージがどうしてもリセットできそうにない。子供のころに刷りこまれたイメージというのはとてつもなく堅固なものらしい。そう考えると、人と本がいつどのような形で出会うかってのはすごく重要。

ハヤカワ・オンライン|早川書房 刊行予定
コーマック・マッカーシー「ブラッド・メリディアン」が12/25予定。ワオ。

e-hon 本/「歪み真珠」山尾悠子 国書刊行会
> カルト的な人気を誇る著者の新作小説集が6年ぶりに登場。バロックなイメージが渦巻く傑作幻想小説集
12月下旬予定。今度こそほんとに出るんだろうか。

『正座と日本人』丁宗鐵 松岡正剛の千夜千冊・遊蕩篇
日本人の「かしこまった座り方」はいつから、そしてなぜ、正座ということになったのか?いろいろな図画書物にあたってみたものの結局まだよくわかんない、ということらしい。

慶応2年から平成20年までのベストセラーをリストにしてみた
出版業界の豆知識 ベストセラー 明治3年~平成21年(元データ)
出版部数のデータもどこかにないかな

[ニコニコ] 【アイドルマスター】3A07 ~Memories are here~
全編フル3Dアニメの22分ドラマ。制作にかけられた手間ひまがいったいどれほどのものなのか、想像もつかない……アイマスは愛されてますなあ
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by umi_urimasu | 2009-11-19 22:10 | 本(others) | Comments(0)
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