萩尾望都「ポーの一族」、他ヴァンパイアもの
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a0030177_15314872.jpgようやく、ようやく「ポーの一族」を読み終えました。これまで幾度となく読破を試み、そのたびに挫折してきましたが、ついにやりとげた。これが人生で三つめの、きちんと読了できた少女漫画作品です。とりあえずよくがんばった自分。

僕は昔からなぜか少女漫画が超苦手で、自分でもなんでここまでひどいのかと不思議に思うくらいの少女漫画アレルギーです。そんなに嫌いなら無理して読むなよといわれそうですが、少なくとも萩尾望都作品についてはただ絵柄が受けつけないだけで、ストーリーや語り口などはむしろ大好きなくらいです。なので簡単にあきらめるわけにもいかず、これまでも難儀してきました。できれば読みたい、でも絵の敷居が高すぎて読むに読めない。いかんともしがたいジレンマ。いったいどれほどの男性読者が、僕と同じような分裂の苦しみを味わっているのでしょうか。食物アレルギーなのにそのアレルギーをひき起こす食べ物が好物だという人も、こんな心境なんでしょうか。つらい境遇です。ぐぬぬぬ。

ちなみに、これまでの三つの読了作品のうち他の二つは「11人いる!」と「バルバラ異界」。いずれも萩尾望都作品。一般的な少女漫画ジャンルの有名な作品として、「地球へ…」、「ぼくの地球を守って」、「ベルサイユのばら」あたりに挑戦しようとしたこともあるんですが、まったく歯がたたず挫折しました。ほんとに、なんでこんなに病的に苦手なんだろうな。なんかトラウマでもあるのかな。

そんな僕でも「ポーの一族」をどうにか読み切れたのは、ヴァンパイアテーマであるという点も効いていたと思います。もともと伝奇は好物なんですが、やはりその中でも吸血鬼という題材にはちょっと特別な魅力を感じます。人目を忍びつつも人に混じらなければ生きられず、永遠の命をもつゆえに人とのかかわりをもてないという宿命的な孤独、はかなさ、寂しさ。そこにしびれるそそられる。ホラーへの苦手意識についても、読む範囲を広げるうちに少しずつ抵抗力がついてきました。いい傾向だと思います。

ヴァンパイアは皆、哀れな「百代の過客」なのだろうか
以前に↑こんなエントリを書いてからも、いくつか吸血鬼ものの小説を読みました。

a0030177_1535252.jpg特に気に入っているのはGRRマーティンの「フィーヴァードリーム」。それまでは南部アメリカでヴァンパイアものと聞くと「フロム・ダスク・ティル・ドーン」のイメージが強かったせいか、なんかもうしっちゃかめっちゃかな印象しかなかったんですが、これはそれとはまったく異質な重量感満点の作品。こってり油っこく、どろりと頽廃的、活劇に冒険に犯罪、企業戦っぽいノリまであって、さらにそれらすべてを圧して蒸気船乗りの友情と執念が煮えたぎりほとばしる、異様にクソ熱い話になっとります。男の子なら燃えるぜこれは。

アメリカの料理というのは基本的に繊細な味を好む日本人にはあわないものだと思うんですが、フィーヴァードリーム号の上でアブナー老人がしょっちゅうがつがつ食べている食事のうまそうなことといったらないです。なんであんなうまそうなの。ありゃ異常だって。アメリカ人の食いもんがそんなにうまいわけないって。

a0030177_15375199.jpgダン・シモンズの作品集「愛死」の中の「バンコクに死す」というヴァンパイアストーリーも、なかなか衝撃的な作品でした。フェ○○オで人の血を吸うヴァンパイアの高級娼婦にエイズをうつして暗殺してやる!という暗い復讐の念にとりつかれた男の回想物語で、キモイ、エロい、グロイの三拍子そろった「怖さ」重視のホラー。こういうえぐい直球ホラー指向はやはりダン・シモンズらしいというべきでしょうか。
吸血鬼といえばだいたいヨーロッパが根城と相場が決まっているなかで、亜熱帯アジアを舞台にした湿度の高い吸血鬼ものというのも新鮮な切り口ではないかと思います。こういうのもっと読んでみたい。ここまでホラー度が高くなくてもいいけど。

あと、そろそろストーカーのドラキュラも読んどくべきかなあ。吸血鬼好き好きといいながらいまだに肝心の原点を避けてばかりいる不心得者にて。あああ。

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by umi_urimasu | 2009-05-03 15:58 | 本(others) | Comments(3)
Commented by ub7637 at 2009-05-04 00:30 x
> 「ぼくの地球を守って」

私も、かなり昔にこの作品を読んで、挫折した記憶があります。萩尾望都は、漫画好きのひとりとして、いつか読まねばと思っているのですが、いまだに手がでておりません。

少女漫画で、個人的に面白いと思ったのは、「ハチミツとクローバー」ですかね。これを読んで、「少女漫画を開拓してみるのもいいかな」、と思いました。

少年漫画でもラノベでもそうですけど、ジャンルの中でかなりのばらつきがありますし、どの作品からそのジャンルに入るかで、読みすすめていく作品群が異なってきます。なので、苦手な作者とか作品があるのは分かますが、このジャンルは苦手とばっさりと言いきるのは、個人的にはどうかなぁと思ってみたりもします。
Commented by ub7637 at 2009-05-04 00:45 x
> 吸血鬼好き好きといいながらいまだに肝心の原点を避けてばかりいる不心得者にて。あああ。

私も、ラブ・クラフト(というかペルソナつながりの、クトゥルー)と指輪物語と、聖書はいまだに避けてますな。かなり昔に京極堂シリーズにはまったときは、原点ということで、三大奇書と「薔薇の名前」を一気読みしたことはあったのですが、最近は、そういうことをする気力と時間が、そもそもないです。
Commented by umi_urimasu at 2009-05-04 09:23
ジャンル全体への苦手宣言ではなくて、あくまで現時点で、自分が経験した範囲内ではどれも好みに合わなかった、程度にとらえていただければありがたいです。
ハチミツとクローバーはさわりだけ読んでやめてしまいました。絵柄に対する抵抗と、話のスケールが大学生活と恋愛話に終始しているのが僕には退屈だったみたいで。萩尾望都がかろうじて読めるのは、SFや幻想の要素が強烈だから、という理由もあると思います。

指輪、いいですよ!うまくハマれば一生遊べますよ。
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