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「からくりサーカス」藤田和日郎
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「からくりサーカス」藤田和日郎_a0030177_2339432.jpgしばらく前にコメント欄で水を向けられたのがきっかけで、藤田和日郎に挑戦してみました。作品は「からくりサーカス」。トレビアン!堪能しまくってます。絵柄にだいぶ抵抗があったのと、冒頭付近の定番的な展開が少々退屈に思えたのとで、最初はついていけるかどうか不安だったんですが、その山を越えたらあら不思議。完全に虜になってました。まだ15巻めぐらいですが、読み進むにつれて、今読んでいる箇所だけでなく物語全体がどんどん面白くなっていく感じです。よかった。一巻の時点であきらめないで、ほんとによかった……。

作品概要。からくりサーカス - Wikipedia

雰囲気としては、西洋伝奇活劇とでもいうのかなあ。戦闘用の人形を糸であやつる人形使いの人間たちと錬金術によって生み出された自動人形(オートマータ)たちの、200年前からつづく死闘を描いた話。物語は現代にはじまり、いくつかの流れに分かれて過去へと遡りながら隠されていた接点が次々と明らかになり、それによって現在の話の裏が少しずつ見えてくるという立体的な構造をもっています。とにかく伏線の管理が見事。週刊連載の漫画でよくもまあこんな芸当を。

欲をいわせてもらえれば、感情まかせのパワーバトルばかりではなくてジョジョのような駆け引き的要素がたくさん入ってるともっと楽しいかな、という気がしないでもありません。しかしただでさえ込み入った伏線まみれの話なのに、このうえ戦闘まで複雑にしすぎると情報過剰でストーリーの進行が大幅に失速してしまう可能性もあるか。まあ、これだけキャラ描写が熱ければもう十分だと思いますが。


余談。
「からくりサーカス」とは今回、とても幸運な出会いができました。でもこんなふうに「しばらく読みつづけると面白さがわかってくる」タイプの漫画と自分との相性を、初期の段階で見きわめるのはとても難しいことです。日ごろからたくさん読んで数をこなしていれば、勘でわかったりするのかもしれないけど。ワンピースやHUNTER×HUNTERなどの人気作品を、さわりだけぱらぱらと読んで「絵柄が苦手」とか「ジャンプイズムは飽き申した」とかそれくらいの理由でさっさとギブアップしてしまった経験は今までにも何度となくありました。藤田和日郎も「うしおととら」はほとんど読めなかった、もとい、読まなかったし。あのとき、あんなふうにあっさり切ってしまってよかったのか。ほんの小さなハードルを乗り越える労を厭うたせいで、実は楽しめたかもしれない作品との出会いをどれだけふいにしてきたことか。などと考え出すと、なんかとんでもなくもったいないことをしでかした気がしてきてたいへんです。とはいえ、いくら我慢してもやっぱり合わないものは合わなかったりするしな。相性というのはまったく難しい。

そういえばスクライドとかも、今でこそ大好きだけど、第一話の頃はセンス最悪!すべてにおいてかっこわるい!ありえねえくらいダセェ!って思ってた。いったいどこで反転したんだろう?やっぱり、僕の玉を~!のあたりだったろうか。そんな気がしてならない。

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エレベーターで宇宙に行けるかも 東京で今秋国際会議
実現できれば宇宙開発費用がバカ安になる便利な塔。ただし、実際作るには世界がもっと平和でないと。
ちなみにターンエーガンダムに出てくるアデスカの世界樹伝説も軌道エレベーターのことらしいです。UCガンダムで軌道エレベーターが描かれたことってあったかな。記憶にないな。でも巨大コロニーとか出てくるし、存在してないわけはないか。

やる夫が記憶喪失の少女と逃避行にでるようです
ヴァーチャル・ガールと聞いて→まんまとひっかかった。几帳面な1の計画的犯行だった。威勢よく盛り上がるタイプの話じゃないけど、まあこれはこれで。

誰かやる夫で山風の忍法帖やってくれないかな……

イーガンスレより
>SFM巻末の山岸コメントによると、TAPは11月、テラネシアは来年中ごろ
とりあえず出るだけでもメデタス

「聖家族」古川日出男 9/26発売
単行本サイズ744ページ、古川日出男著作史上最大のデカブツ。これは読みがいがありそう。アラビアを超える新たなマイルストーンとなるか?
by umi_urimasu | 2008-09-20 23:49 | アニメ・マンガ


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